読むに堪えない罵詈雑言がはびこるインターネットの世界。
意見や表現をめぐり「炎上」という言葉が目立つようになって久しい。
自由にものを言えるはずのネット上では、
SNSなどを通した過激な意見同士の殴り合いが日常茶飯事で、人々の分断は深まるばかり。
ネット草創期の人々は、ネットは人々の相互理解を促進し、
社会を良くするだろうと期待していた。
しかし、現実に私たちが手にしたのは罵倒と中傷の飛び交う荒れ果てた世界である。
ネットで目にするのは、政治的に極端な意見の人たちが「ネトウヨ」(ネット右翼)や
「パヨク」(左翼のネットスラング)とお互いにレッテルを貼り、
攻撃を繰り返す風景ばかりで、相互理解が深まるようには見えない。
ネットのなかで社会は二つの勢力に分断されてしまったかのようである。