【3次元からの来訪者 フラットランドへ突入シーン】-4

「諸君」と議長が議会の年少の円たちに言った。
「驚く必要はまったくない。私だけが読むことを許された機密の公文書によれば、同じような出来事が、前回と前々回の至福千年の始まりでも起きている。君たちは、もちろん、こうした些細なことは閣外で一切口にしないように」  
彼は声を張り上げ、衛兵たちを呼び寄せた。「警官たちを捕らえよ。さるぐつわをはめるのだ。自分たちの責務はわかっているな」。
運悪く、見てはならない国家機密を図らずも目撃してしまった、哀れな警官たちを運命にゆだねると、議長は再び参事官たちに呼びかけた。
「諸君、議会は閉会する。新年が良い年となるよう祈るばかりだ」。
立ち去る前に彼は、事務長である、もっとも不運で優秀なるわが兄に、かなり長い時間をかけて、非常に残念だが、慣例に従い、機密保持のため終身刑を言い渡さねばならないと告げた。
そして、ただしこの日の事件について、一言たりとも漏らしたら命はないと付け加えた。