実家はそれなりの旧家で昔の井戸と土蔵がある
学生のころ金に困った俺は蔵の中にはいって何か金目になりそうなものはないか探していた
だが目利きでもない俺にそうそう金目のものが都合よく探し出せるはずがない
鎧や刀などはすぐにバレるし、売ったところで今の時代、無銘など幾らにもなりはしない
何もないかと嘆いていたとき、棚の一番上に置かれたつづらに目がいった
中を覗いてみると、春画が数十枚でてきた。どの時代もエロは金になる
これはしめたと二枚ほど失敬して、神田に売りにいった。6万で売れた
その夜から夢枕に見知らぬ兵隊さんが立つようになった
その顔は恨みや怒りというより、なにか切なげでウンコをしている最中の子犬のような表情であった
家族に春画を売ったのがバレると嫌なので、そこは削って夢枕にこういう人が立つと家族に聞いてみた
すると祖母がいうには祖母の兄が第二次世界大戦のおり亡くなったという
物静かで頭のいい読書家であったそうだ
女性にモテたかと聞いてみたら、モテるタイプではなかったそうだ
それを聞いてピンときた俺はつづらの中に自分のエロ本を何冊か入れてやった
熟女もの、巨乳もの、制服もの、漫画は良さが分らないと思ったので止めておいた
すると、その夜から兵隊さんは出てこなくなった
またいつか金に困ったら残りも売ろうと思いますのでよろしくお願いします