山月記をある程度まとめるなら

主人公Rは若い頃から秀才で官僚試験に合格し地方役人として働くことになった
同期のEとはお互いに高めあう親友同士と認め合うもののRは非常にプライドが高く
自分の能力を下級役人としての下積み時代で無駄に消費していることが我慢できなくなっ
てしまう
そして嫁子供がいるのにも関わらず
「上下関係とかくだらねーし年功序列もくそくらえだ、俺はもっとクリエイティブな仕事
で一旗あげてぇ!」
みたいな脳内お花畑状態で家族に相談もなく仕事を辞めて詩人を目指しはじめる

秀才Rはそれなりに詩作もできるけれどプライドの高いRは誰かに師事する事もなく当然コ
ネもネームバリューも無いのでまったく売れない
作品自体も確かに商品としては完成されているけどそれは上手なだけで詩として評価され
るものでもない
貯金も限界に来て家族を養うためにまた元の職場に出戻りすることに

しかし元の職場では自分が詩作遊びにうつつを抜かしているあいだにコツコツ出世した同
期ばかり
その中の誰より自分の能力が高いとわかっているのにまた下級役人から下積み再開しなきゃ
いけない現実にRは発狂
仕事も家族も全部を投げ出して野山に逃げ出すといつの間にか虎の姿に変身してしまって
いた
最初は人に戻ろうとしていたRだが腹が減って獲物を狩猟したりしている内に段々獣の方が
自分なんじゃないかと気持ちが傾いてくる

そこにかつての親友Eが現れる