宅急便の集荷のお兄ちゃんが、地元の人だったので、集荷の時に時々立ち話をした。
「××町の××さんって瞬間移動しますよ。」
「えっ?」
「集荷に行って、『袋にもう一冊入れたいから待ってて』って奥に入って行ったのに、
すぐに2階から『あった〜!』って言って、目の前の階段を本を持って降りて来るんですよ。」
「奥にも階段があるんじゃない?」
「前に何回もお茶頂いて、奥に入ったことあるけど、窓も積まれた本で塞がっていて、どっからも出られないすよ。
家の裏も外から見えるけど外階段もないっす。階段の前に自分は立っていたから登って行かなかったのは確かだし、
しかも、こういうの何回もだから、オレ瞬間移動、信じてます。」