二代目はお恥ずかしながらこういうことがあったのですと、両親に説明した
そう考えると今までの様々な出来事の辻褄が合う
親父は土地を分筆しようとしたから数字を狂わせたり交通事故で対抗
叔母さんは掃除に訪れたから感謝の気持ちを込めて実態の姿で天井裏から現れ、
すぐに帰ったことから勝ち組の人生までプレゼントされた
俺はクソガキだったからクソまみれにしてやろうと企むも未遂で終わる
なら代わりに妹だ
母は家事やってるからいつでも襲うことができる、それがたまたま包丁だった
おっと、本家クソガキがサイクリングだ?ならここは交通事故でしょー
ここまで嫌がらせしてるのにこの家族どこまで鈍感なのさ
じゃあ最後は会社ごと消えてもらいましょ
きっとこんな感じだったのだろう

 さらに不幸なことがもう一つ重なった
当初の予定では我々が旧家に仮住まいを移す前に、例の神主の師匠さんに除霊を
やってもらうよう先代が手配していたので、それであれば我々が旧家に一時住んでも
問題ないだろうと解釈していた
ところが親父の商売が予想以上に好調で仮住まいが前倒しとなってしまった
完全に順序が逆となったのだが先代はそのことを失念していた

 何を言いたいかってーと安い物件にはそれなりの訳があるから、
みんなも気を付けてねということ

(おわり)