だが、不可解なことに、時系列で考えてみるとヒロ兄が警察に拘留されいる間、
保釈される数日も前に男の子は首を絞められて殺されているということになるのだ。
つまりヒロ兄がその子の首を絞めることは出来ないし、ヒロ兄がそんなことを苦に自殺する理由もないはずなのに。
ところがヒロ兄は何故か事件の責任を取るように遺書を残すこともなく電気コードを
首に巻き付け死んでしまった。
その自殺が決めてとなり詳細が捜査されることはなくヒロ兄の独断専行による犯罪と
言うことに落ち着いたらしい。

それから10数年が経ち、一昨年、同じ小学校の今度は4年生の男子が行方不明になった。
その子は2年たった今も未だに見付からずにいる。前の事件がヒロ兄の犯行でないと
するなら犯人は今もうちの田舎町を平然と歩いているのかもしれない。