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稲川淳二みたいな口調のスレですよ 第八拾壱話目

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0672本当にあった怖い名無し
垢版 |
2019/04/02(火) 01:38:50.89ID:OvNTHs880
>>636の続きなんですがね

アタシはまず現実世界の物理現象として冷静に見定める為、テーブル上の腕時計を2つのグループに分けたんですね
1つ目はぜんまい駆動のグループ、そして2つ目は電池駆動のグループです
ぜんまい駆動については全て専門家に後日まとめて見てもらおうと考えたのでその場での検証は保留にしたんです
ただ、電池については必ず「ある確証」が取れると睨んでました。それは

・遅れたり進んだりする現象は、全て動力源であるボタン電池からのエネルギーに起因しているので、電池残量を電池チェッカーで測定すれば切り分けが出来る

という事なんですね
ボタン電池の寿命は2-3年と言われてるんですが、実を言うとアタシはその当時から起算して半年前に全ての電池駆動の腕時計を新品電池に交換したばかりだったんです
全てのボタン電池を取り外し、1つ1つチェッカーにはめ込み残量と電流量を入念にチェックしていく…と…

「おいおい…冗談だろこれ」

全ての電池の残量と電流量が殆ど低下してないんだ
つまりこの時点で、少なくと「テーブル上の腕時計の異常挙動が動力源である電池の劣化のせい」という線が確実に消えた訳なんです
実際、全ての電池を元の腕時計に全て戻すと、きちんと動き始めるんだ

翌日、アタシは休日だったので行き付けの時計職人の所にアタシの全ぜんまい式アンティーク腕時計を持って行って調べてもらった。…と

「なーんも異常ありゃせんぞ。なんだってこんなおかしな動きをしたんだろうなぁ〜、長い事この仕事をやって来たがこんな報告は初めて聞いたよ。磁気帯びでも無さそうだぞ?」

磁気帯び…それは強磁性部品(歯車やぜんまい)の残留磁化を指す現象で、そうでない事はオヤジさんが釘等を近付けて全ての時計に確認してくれたんでこの線も消失
ただ、令子の腕時計を中心に何らかしらの「場」が働いて時刻を刻む速度に影響を及ぼした事には違いはないので、後はそれが何なのかを考える事しかアタシにはなかったんですね

(いや…待て…まさか…)

ここでアタシの脳裏に到底考えたくもない仮説がよぎったんです
0673本当にあった怖い名無し
垢版 |
2019/04/02(火) 02:14:50.77ID:OvNTHs880
アタシの造語になりますが、アタシは自分の第六感のせいで、時を刻む速度を「時流速度」と呼んでるんですね、えぇ
で、ここは少し小難しい話になってしまうのですが、時流速度は万物一定ではなく、それは重力場により変化してくる
いわゆる「アインシュタインの一般相対性理論」の話になってくるんですね

地球で分かりやすく説明するなら「山頂より地上の方が時流速度が遅い」
これは「時流速度は重力が強い程遅れるが故」の物理現象でして、なおかつ地球上であれば「同じ標高であれば時流速度に差は無く等しい」って事になります

つまり「地球上の時流速度の慣性力は、地球上での重力場において万物は等しく縛られる」

別の言い方をすると「地球上の時流速度の慣性力は、地球上の空間においては等価関係にあらねばならない」
この地球上の基礎法則を考えた時、令子の腕時計は明らかにその法則から逸脱している事実にアタシは気付いたのです

(令子の腕時計の時流速度の慣性力が地球上のそれと等価関係に無い…つまり…地球上時流速度の慣性系に属せず…時計の周りに時流速度を歪める場の力が発生しているのか…
 …ギミックが謎だが…地球の重力に囚われているにも関わらず…重力による時流速度の制約の外にあるという事は…これはこの次元の外のものなのか…?…馬鹿な…そんな事が…)

しかしそのあり得ない結論以外にアタシは見出せなかったんです

時計職人の店から帰宅後、再度テーブル上に全ての腕時計を並べ、中央に令子の腕時計を添える
添えると5分後には全ての時計はまたぐちゃぐちゃになったのですが、試しに令子の腕時計だけをアタシがひょいっとつまみ上げると…

(…こんな事って…)

ぐちゃぐちゃになったアタシの腕時計の時間が一気に全て元に戻ったんだ

そこでようやく、アタシは全てを理解したんですね
0674本当にあった怖い名無し
垢版 |
2019/04/02(火) 02:29:51.77ID:OvNTHs880
あのアンティークショップの店主である令子とあの場所が何であって
何の目的でアタシにあの腕時計を託したのか

令子はアタシの第六感である「因果律を感知出来る力」を把握していたと上に書いていた通り述べていました、えぇ
つまりそのアタシにその時計を託せば、その意味と真実を理解してくれるであろうと
令子がアタシに託したかったのは腕時計ではなく

・腕時計に付帯する物理現象の提示と伝達

だったんだと、アタシはようやく気付いたんです
そしてあの店、いや、時空間とでも言いましょうか
あれは霊界だとか、霊的な場だとか、そういうのとは全く別物、いわゆる「アタシの通勤路から繋がっている別次元」であり
アタシの様な特異な者だけ立ち入れる、いわゆる「この次元の外の場」だったんだと

不思議な事に、その気付きを得たとほぼ同時に
アタシの手の中から、その時計はスーッ…と消えて行きました

ただ…木箱だけはまだ残ってるんですよ

疑問は勿論残ってます
何故この次元の1人間であるアタシに伝えようとしたのか
何十年もあの腕時計を託す為にひたすらあの時空間で待ち続けなければならない使命とは一体何が起因しているのか

時計がアタシの手の中から消えた日から現在まで
何度あの場所に訪れても、もう令子の店に辿り着く事は出来なくなってました

使命を果たし、あの時空間はもうその存在意義を全うし消失したのか、あるいはこの次元への因果律が閉じられたのか
それは誰にも分かりません

ただ、この地球には霊とは違うこういった不思議な事も起きているという事を今回はみなさんにお伝えしたかったんですね、えぇ

…貴方の腕時計…もし、不定期に遅れたり進んでいたりしたら…その時計の変遷を調べてみると何か不思議な事が分かるかもしれません…
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