解説。元ネタは昔話
兄弟は農民で、それぞれ別々の家に住み、別々の畑で芋を育てていました
穫期となります
几帳面な性格の弟は丁寧に土を掘り返して芋を掘り出して収穫していきます
しかし粗暴な性格の兄は茎を掴んで引っ張って乱暴に芋を取り出そうとしたため、茎が千切れて芋を1つも収穫出来ませんでした
見かねた弟は自分が収穫した芋を兄に贈りました
兄は大喜びで芋を自宅に持ち帰り、芋を全て食べ尽した後でこう思いました
「旨い芋だったが、それなら弟はもっと大きくて美味しい芋を自分の物として隠し持っているに違いない。弟は俺に質の悪いクズ芋を寄越したんだ」
兄は怒ると同時に弟の芋がもっと欲しくなり、弟の家に押し入ると、包丁で弟の腹を裂いて殺してしまいました
しかし裂けた弟の腹から溢れ出たのは、兄が乱暴に引き千切った茎ばかりだったのです
弟は自分の芋を全て兄に譲り、自分は兄の千切った芋を持ち帰って食べていたのでした
それを知った兄はようやく自分の愚かさと弟の優しさを理解し、嘆きました