「かげふみさん」という漫画
主人公は殺し屋に情報を提供する情報屋
とある若者を殺害してほしいという依頼があったため、主人公は標的の若者を調査して情報を集める
その若者は何でもかんでも中途半端で終わらせるという自堕落な性格だった
缶コーヒーは飲み残して放置し、回転寿司すら食べ残し、テレビゲームはクリアせず、交際した彼女ともすぐに別れ、自慰行為の最中に眠てしまう
そんな若者だったが、主人公の見た限りでは悪人とは言えず、殺される程の恨みを買っているとも思えない
しかし問題は若者の母親であり、金融業を営む母親は多くの人々の恨みを買っていた。若者への殺害依頼は恐らく母親への報復なのだ
主人公は何の罪も無い若者が殺されるということに納得がいかず、彼を守ろうとする
しかし主人公は殺し屋から「若者の殺害依頼を出したのは彼自身だ」と知らされる
そして若者は殺し屋に殺された
若者の死後、主人公は事情を聞かされた
かつての若者は「あらゆる事をやり遂げる完璧主義」だったらしい
しかし受験に失敗して挫折を味わって以来、何もかもを中途半端で終わらせるようになってしまった
失敗により自分の限界を知り、この先の人生の失敗を知るのが怖くなったのだ
つまり今回の自分自身への殺害依頼は、自殺すらやり遂げることが出来ない臆病者の自殺だったのだ
それを聞いて主人公は先日までの様子とはうって変わってスッキリとした様子になる
「だって自殺は罪ですからね」