夜道を自転車で走っていたら
道の横に短い垣根があったんだけど
そこに白色のコートを着た男が後ろ向きで立っていた

一瞬なにをしてんだろ?と思ったが
そのまま通り過ぎたんだけど
男が真後ろになった瞬間、カッ!と大きな音がして
そこからカカカカカカカッという音がついてくるんだ
えっと思ったけど振り返らずにしばらく走り続けたが
ずっと一定の距離から同じ音を響かせてついてくる
なので徐々に怖くなってきたときに音がピタリとやんだ

そっと自転車をとめて振り返ったら
そこには誰もいなくて、もちろん横道などもなく
隠れられそうなところはまったくなかった
だいたい音だって最初はすごい早い足音だと思ったが
アスファルトでの道の足音じゃなく
なんか木を叩くようなそんなのに近い音だった



ちなみにその道は家からそう離れてはないが
通る用事がなくたまにしか通らない
古くて大きな家屋が立ち並ぶ道です