題:良怖夢(りょうふむ)

友人とサシで呑んでるときに、ネットで見た自分のお気に入りの怖い話を紹介した。
(まとめサイトに載ってる『繰り返す家族』とか『交通事故で死んだ家族』とか)
それは去年くらいのことで実際にやったこと。

で、最近になって、その友人に別の怖い話を紹介する夢を見たんだ。
自分は明晰夢は見れない性質で、夢での自分の語り口はこんな感じ。

(友人に向かって)
「この前怖い話の紹介したけど、またいい感じの見つけたよ」
「前半はこんな感じのあらすじで、後半はこんなくだらないオチになる」
「でも、前半のこういうところとかはすごく怖いと思うんだよ」

聞き手の友人は熱心に聞いてくれるタイプなので、現実と同じようにうんうん頷きながら聞いてくれた。

まあ何にせよ夢なので、目が覚めたら夢の中で話した怖い話の内容なんか覚えていない。
ネットで拾った話だったのか、それとも自分で思いついた話を脚色したのかも判然としない。
でも、夢の中で「こういうところとかはすごく怖いと思うんだよ」と話したときに感じた、
背中がぞくりとする感触だけははっきりと覚えている。
現実の世界で、良質な怖い話を読んだときの感触と全く同じ。

夢の中に消えた怖い話。いったいどんな話だったんだろう。