今からする話は、ここ数日の内にあたしが体験した話なんですけどね。
月曜日の晩御飯が、カレーライスだったわけですよ。あたしもカレーは嫌いじゃないんで、ついバクバク食べちゃう。
んでもっておいしく食べて、その日はぐっすり寝たわけですよ。

・・・ンで〜、翌日の火曜日の夕飯時、ふと台所に
立ち寄ると、カレーの匂いがするんですよ。「アァ、今日もカレーかぁ」と思ってたら、案の定、カレーうどんだったわけですよ。
まぁあたしもカレー好きですから、ペロリとカレーうどんを平らげちゃった。・・・ンで〜、また翌日の水曜日の夕飯時の事ですよ。
家に帰宅したあたしは、な〜んかイヤな予感がしたわけですよ。
「うわ〜ヤダなァ〜、気持ち悪いなァ〜」と思った瞬間、突如「台所にいっちゃいけない!いっちゃいけない!」という声が頭の中に響いてきたんですよ。
「うわ〜ヤバいなァ〜」と思いつつも、思いきって台所のドアを開けたんですよ・・・尋常じゃない・・・尋常じゃないほどカレーの匂いがするんですよ・・・
案の定、その日もカレーでした。カツカレーだったんですけどね。
いくらカレー好きのあたしと言えども、3日連続カレーはちょっとキツい。その夜は、まんじりとも出来ずにベッドの中に入りましたよ。

・・・ンで〜あたしいつの間にか寝ちゃってたんですねぇ。夜中の2時くらいでしたかねぇ。
「淳ちゃん・・・ねぇ淳ちゃん」と、部屋のドアの外でおかんの声がするんですよ。
「うわ〜ヤダな気持ち悪いなァ〜」と思ってたんですが、「イッ、イィィィィッ〜」とドアを軋ませながら、おかんが部屋に入ってきたわけですよ。
そして「ねぇ、淳ちゃん。カレー美味しかった?」と耳元で囁いてくるんですよ。
あたしは「うわ〜勘弁してくれナンマイダブナンマイダブ〜」と一心不乱にお経を唱えてたんですが
「ねぇ、淳ちゃん。カレー美味しかった?」とこのセリフをくり返すんですよ。あたしはもう恐怖で堪らなくなって、
「帰ってくれ〜ナンマイダブナンマイダブ〜」と口の中でくり返してたんですよ。

そしたらおかんが、あたしの耳元にピタリと口を近づけて、こう囁いたんですよ。
「そんな事したって、明日もカレーだよ」