みんなで千羽鶴を折ろうってクラスでやって、2週間も経たないうちに亡くなったって報せが届いた。

クラスでお葬式に行った。
リビングに祭壇があって、その上のロフトにクラスで座りながら式を見ていた。窓からは木の緑がたくさん見えて、そんな時なのに、ああ、このお家はほんとに木に囲まれてるんだと思った。
その週のうちにご両親がクラスに来て、Yちゃんが亡くなった時のこととか、忘れないであげてねってお話をしに来てくれた。
お父さんは子供の目から見ても立派で、気丈に凛としていた。

でもそれから1ヶ月しないうちに、お父さんが心臓発作で突然亡くなったと聞いた。
事務所から帰ってこないので見に行ったら、Yちゃんの写真を前にして机に倒れるように亡くなっていたそうだ。

話を聞いたとき、高い木に取り囲まれるようにして建っていたYちゃんの家の佇まいが浮かんで、背筋が寒くなった。
家を建てる時にきっと大きな木を何本か切ったんじゃないかと思った。
残されたお母さんと弟はどうなったのか分からない。
建ってから1年も経ってない家を売って引っ越したと聞いた。


他にも大きな木を切った後で何人か人が亡くなったのを見たことがあるけど、それはまた別の話。