ジョセの曾祖父(ひいおじいさん)は毎朝早く、
まず東から昇る太陽に向かって柏手(かしわで)を打ち、
次に真南を向いてやはり柏手を打って遥拝するのが日課だったって。
この習慣は祖父の代、昭和五十年代くらいまで受け継がれていたのだけど、
これをやっているのは村落でうちの当主だけだったって。