-- パワー・スポットの謎


惑星には赤道面より約22度南に、パワースポットというべき点がある。
火星のオリンポス山、海王星の大暗斑、地球のキラウェア火山、
そして木製の大赤斑などはみなこの位置にある。
ここが惑星の内部の力が最も強く放出されるパワースポットと思われる。

この大赤斑とは一体何なのか?
ボイジャー計画によって得られた観測結果で、大赤斑は「高気圧状態」である事、
更に少なくとも9qも周囲の大気から盛り上がっている事が判明した。

更に後に行われたガリレオの調査では、14qも周囲から盛り上がっていた。
これはボイジャーの観測が間違っていたわけではなく、
ガリレオの調査時には更に5q分も盛り上がっていたという事である。
おそらくシュメーカー・レビー彗星の激突が引き金となって、活動が活発化していたのだろう。

さて、大赤斑は颱風だというのが定説であり、今でもそう言われているが、
それはよく調べてみればきわめて疑わしいものである事がわかる。
颱風とは熱帯性「低気圧」である。
高気圧の颱風などそもそも存在しない。
地球の颱風は赤道付近で発生し、徐々に緯度が高い地方へと移動、やがて消滅する。
しかし大赤斑は北方向へ移動する事も無ければ消滅する事もない。
遥か太古から同じ位置に存在し続けている。

さらに颱風と違い、木星大気中最も濃い、不気味な赤い色をしている。
こんな不気味な色をした颱風は常識で考えてある筈もない。
となるとこの大赤斑の正体は一体何であるのか。
これを知るには木星の正体を知らなければならない。