リリアは、ディーマとの出来事の後もコーリャと暮らしていました。
早朝に家を出て、バスに乗り込み魚加工の工場へ。そして一日中ラインで働き、疲れて帰宅。
コーリャはディーマの件について一言も触れません。

ロマは、リリアが来た時から彼女を嫌っていました。
ディーマのことで十分に傷ついていた彼は、コーリャとリリアが地下室で抱き合っているのを見てしまい、嫌悪感のあまり家を飛び出してしまいます。

自分に対するロマの敵意を感じたリリアは、深夜、一人で涙を流します。
翌朝、いつも通り家を出たリリア。バスには乗らず、一人で海を見つめています。

何度電話をかけても出ないリリアを心配したコーリャのもとに、リリアが見つかったとの知らせが入ります。
雨の中、警察の車で連れていかれたのは海岸。
海から引き上げられたリリアの体は、冷たくなっていました。

コーリャは酒びたりの日々を過ごします。ウォッカを買った店で神父に会い、「あんたの慈悲深き神はどこにいる?」と聞きますが、
神父は「誰に祈る?一度も教会に来たことがないのに」と答えます。
そして聖書のヨブ記について説き始めます。

警察の調査の結果、リリアは鈍器で殴られ、海に投げ込まれたという事実が判明します。
警察が手錠をかけたのはコーリャでした。
彼は否定しますが、ロマを家に残してそのまま拘留されます。
判事の出した判決は、懲役15年というものでした。

コーリャの家の取り壊しが始まりました。
市長は家族をつれて教会のミサに参列しています。
コーリャの判決を電話で聞いた市長は、「それはよかった」と満足気に笑います。
そして再び妻や子ども達と並んで、厳かな司祭の声に耳を傾けるのでした。