大昔の話で恐縮だが、中学時代、中高一貫校だったため高校受験がなく、
先取り学習ではないが長崎玄弥という人の「奇跡の英単語」という本に取り組んでいた。
たしか1か月5000語マスターという仰々しい謳い文句だったが、
何しろまだ中学生だったものでなかなかに苦戦していた。
で、もうちょっと親切な本はないものかな、と思っていたところ、
ある日、学校帰りに同級生と一緒に都心にある紀伊國屋書店で
参考書類を物色しているという「夢」を見て、その時に書店の棚に、
特徴的な人の横顔のイラストが描かれた本があった。
本の表紙には、1か月5000語マスターの原理、というコピー、
そして著者名を見ると長崎玄弥と書いてある。
夢の中で、ああこれ早速買わなきゃ、と思ってレジにその本を持っていくところで目が覚めた。
奇跡の英単語がなかなか書いてある通りにはやり遂げられないので
ついに夢にまで出てきてしまったか、苦笑していたのだが、
はたして、それからわすか数日後の出来事。
学校帰りにまさに同級生二人と紀伊國屋に立ち寄って
学習参考書のコーナーを物色している最中に、
あの特徴的な人の横顔のイラストを見つけて戦慄が走った。
びっくりして本を手に取り見て見ると、1か月5000語マスターの原理、と書いてある、
著者はもちろん長崎玄弥氏。
当時としてはまだ珍しかった、接頭語や接尾語に着目して
それらについてのニュアンスを詳しく解説して英単語暗記をさせようという
画期的な内容のもので、英単語学習はこの本をきっかけに得意になり、
英語そのものも大学受験でも得点源となった。
当時はまだヨガにも仙道にもまったく関心などなく、
強いて言えば、藤本憲幸氏と渡辺剛彰氏の記憶術の本を興味本位で読んでいたくらいだったが、
こんなことが本当にあるのかとちょっと気味が悪かったことをよく覚えている。