ラセミ化が起こっていないと書いたけど、古代のものに比べてという意味でだよ。
遺伝子は損傷を受けているし、骨は老化している。
ただし、その損傷の具合が、現代チリ人女性の40年前の胎児の骨だと明白に
語っているわけです。
フランスのアシュリーちゃんという早期老化症の女の子のことはテレビで何度も
やっていたから多くの人が知っていると思う。
アシュリーも先天的遺伝子異常が原因。早老症には、乳幼児期から発症する
ものと、成人期になって発症するものなどいろいろあるけど、アタカマの胎児は、
5ヶ月ちょっとの胎児なのに、骨はまるで6〜8歳児のように老化しているから
前回の分析結果となった。
今回全ゲノムが分析できた結果、早老に関連する遺伝子に異常が起こっている
のが確認できたので、その謎も解けたということ。

この研究は、老化と骨の成長に関係するので、早老症ばかりでなく、一般の骨折
の治療などにも大きく貢献しそうだということで注目されている。