現代の幽霊像は、江戸時代に盛んに描かれた遊女の霊に代表される、着物を着た女の姿が脈々と受け継がれてるんだろう。
女の方が、悲しく儚い人生を背景として描くのにちょうどいい。
男が恨みを持って化けて出るなんて、当時なら恥ずべきことだからね。
それが現代にも「髪の長い白い着物を着た女の霊を見た」という錯覚や勘違いにつながる。

また一方、落武者や日本兵も、万人にわかりやすい歴史が背景になってるから、やはり創作するにも都合がいいし、我々にも無意識のうちにインスパイアされてるから登場頻度が高い。

恨みを持って死んだというなら、落武者や日本兵と同じかそれ以上に、一般庶民もたくさんいるはずなのにね。

江戸時代以前は、どんな姿で生きていたのか、一般庶民には容易に想像できないから出てこないんだろう。
ヤマトタケルノミコトみたいな、いわゆるあの時代のステレオタイプの姿の霊なんて聞いたことないもんなw