飲酒トラックから男児かばう 娘失い登校見守り
島根県益田市久々茂(くくも)町の国道191号で30日朝、集団登校で横断歩道を渡っていた市立豊川小学校の児童の列に軽トラックが突っ込み、
ボランティアで通学を見守っていた近くの三原董充(ただみつ)さん(73)が全身を強く打ち、翌日、病院で死亡した。
集団登校をしていた児童9人のうち、小学3年の男子児童(9)も軽傷を負った。
三原さんは33年前、小学2年だった下校中の次女舞子さん(当時7歳)を交通事故で亡くし、子どもたちの事故を防ぐため見守り活動を続けていた。
県警益田署は、車を運転していた会社員、山口伊佐男容疑者(62)=同市匹見町道川=の呼気から基準値を超すアルコールが検出されたため、
道交法違反(酒気帯び運転)などの疑いで現行犯逮捕した。山口容疑者は容疑を認めているという。
同署によると、現場は片側1車線のほぼ直線道路で、交差点に信号機はなかった。
三原さんは、横断歩道の中央部付近で児童が渡るのを見守っていたとみられる。
事故現場近くの女性(73)は「車に気付いた三原さんが、男の子を突き飛ばしてかばったと聞いた。身をていして男の子を守ったようだ」と話した。

https://mainichi.jp/articles/20170201/k00/00m/040/067000c