目覚めた備中屋は、自分が囚人の格好をして囚人部屋に放り込まれていることに気付く。
役人A「起きろ!仕事だ!」
役人B「おい、1人足りないぞ(救出された夫のこと)」
役人C「そこに寝ている奴がいるぞ。起きるんだよ!」
役人A「こんな奴いたかな?」
役人B「(備中屋の袖をめくり入れ墨を確認)間違いない。要は頭数いりゃいいんだ」
役人C「引きずりだせ!」

備中屋「嫌だ、嫌だ! わしは咎人じゃない! わしは備中屋だぁ!」
役人に殴り倒され、逃げようとして引きずられ、泣きわめく備中屋。
備中屋「嫌だあああああああ!!!!!」

主水「もう諦めな。おめぇはいまから死ぬまでここで働くんだ」
主水「来る日も来る日も、水を汲んで働くんだ」
主水「そして一生かかって考えろ」
主水「人間ってものはな、自分一人座る場所があれば十分なんだってことをな」

一方、救出された夫は帰りの船の中でウキウキと
「帰れる……江戸に帰れる!」
帰ったところで、待っているのは妻の墓とも知らずに……。

無事に江戸に戻った後、夫はどうなってしまうのかとか考えると暗い気持ちになる
備中屋の末路も、何しろ悪人なので自業自得ではあるし
生きたまま地位も名誉も財産も奪い苦痛を与えるので
ある意味「サクッと殺す他のエピソードよりスカッとする」と思う視聴者もいるかもしれないけど
演じた俳優の演技力が鬼気迫るので悲惨この上ない

善人も悪人も誰一人幸せにならず、ひたすら暗く重くつらく
幼い頃に見てトラウマになり、夜うなされる日々が続いた。
が、この前見返したら主水と一緒に佐渡へ行き夫婦旅行気分のりつ(中村主水の奥さん)とか
主水、鉄、錠の軽妙なやりとりとか、意外と楽しかった。
けどラストでやっぱり後味悪かった。