それから60余年、ペリーは太陽系連邦の首席として君臨し、アルコンのロボット摂政に知られぬうちに連邦を銀河系でも有数の種族に育成。
また、いつのまにやらペリーとトーラは結婚し、息子トマスをもうけていたが、ペリーがいつまでも若々しいのに対し、トーラは段々と老化が進んだ。
ペリーは恩人のクレストおよび妻のトーラのため部下を使って医療技術の進んだ惑星から若返りの血清を入手。
しかしその血清によりトーラは不治の血液疾患に罹患し、老化も進んだ。
この最中、ペリーと地球の存在をアルコンのロボット摂政は探知し、アルコンおよびその同盟種族は当時、次元を越えた侵入者により危機に
陥っていたためペリーの助力を依頼。
ペリーは死ぬ前にトーラに故郷アルコンに赴いてもらおうと、アルコン摂政と宇宙船購入についての交渉をトーラに指示。
ところがアルコン摂政には、アルコンに敵対可能な能力を有する地球座標を知ることにより、現在の対等な同盟関係を
アルコンに地球を従属させる関係にもっていこうという狙いがあったため、トーラと激しい交渉の末、砲火を交えることとなった。
ちょうどこの時トーラに対する若返り作用が発揮され、血液疾患も完治。
若返ったトーラによる優秀な判断能力・指示能力によりトーラ一行の宇宙船は危機を脱する。
しかし危機を脱し気を抜いた瞬間、捕虜に取っていたアルコン同盟者が武器を奪取し「アルコンの裏切り者」としてトーラを殺害。
こうしてシリーズの主要登場人物トーラは物語序盤の39巻(ドイツ版では78巻)で132歳という、はやすぎる最期(訳者)を迎えたのだった。