場面はジムに戻る
橋本はランニングマシンを使ってトレーニングをしていた
その横には同じくランニングマシンを使ってトレーニングをする岸辺露伴の姿があった
どういった経緯があったのかは分からないが、2人は過去にランニングマシンで勝負をした事があり、今回はそのリベンジマッチをしているところだった
このランニングマシンには段々とスピードが上って最高時速25kmまで上昇するという機能が付いており、この機能はリモコン式の緊急停止ボタンを使って止める
この一つしかない緊急停止ボタンを最高時速25kmに到達した瞬間に素早く間にある机から奪い取った方が勝ちというルールである
緊急停止ボタンを押して自分のマシンを止めないと当然危なく転んで大怪我をしかねない
前回は露伴が勝利していたのだが、露伴は机に振動を与える事でボタンを有利な位置に持っていっており、それに橋本は文句があったのだ
橋本は突然バック走を始める。そしてダンベルを拾い上げ、それを後ろの窓に当ててぶち破った
これにより負けた方は転べば窓から墜落死してしまうというデスマッチになる
驚いた露伴は慌ててボタンを取って押そうとするが、橋本はそれを見逃さず露伴の指をへし折った

その瞬間に能力を発動させ橋本の記録を覗き見た露伴は更に驚愕する事になる
橋本は恋人を殺していた。筋トレに協力的ではなかったからという理由でだ
睡眠の邪魔をした配達人も殺していた。トレーナーを(正式な手段で)独占していた他の客も殺していた
そして死体は恋人の部屋にセメントを使って埋め込んでいた
露伴はその筋肉に対する執着と独特な筋肉の付き方から橋本が超常的な力を持った化身のような存在と考える
そしてランニングマシンはついに時速25kmに達する
一瞬の攻防だったが先にボタンを取ったのは橋本だった
勝利を宣言しボタンを押す橋本
しかし露伴は先程橋本に能力を使った際に一つの命令を書き込んでいた
それは「緊急停止ボタンは露伴のランニングマシンに向けて押す」という物
勝ったのは橋本だったが、ランニングマシンが止まったのは露伴の方だった
そして橋本はそのまま後ろに吹っ飛ばされて8階の窓から墜落していった