もう30年以上前の出来事です。
当時小学5年生くらいだった私は、同級生の男の子と休日に買い物に行く約束をしました。
普段電車に乗る機会がほとんどなかったので、同級生に連れて行ってもらう感じで、最寄り駅から七駅先の駅で降りました。
その駅はそこそこ拓けていて、デパートのようなものがあるので、大抵の人がその駅まででて買い物をするようなところです。
ですが、同級生も駅の構内をあまり覚えていなかったようで、南口に出る筈のところを北口に出てしまいました。
私は普段は車でしか行ったことがなく、道は全くわからないので、同級生の後にただ着いていくだけでした。

駅の周囲は大きなビルが乱立していて、不安からキョロキョロと周囲を眺めていると、同級生が急に立ち止まりました。
「あれ、面白そうじゃねえ?」
言われた先に、遊園地のようなものがありました。

続きます。