ある日、仕事の帰りにマンションのロビーで汗だくになってうなされてる外人の女の子がいた。
ロシア人で同じマンションの10Fに住む人だった。名前はオリガちゃん。当時21歳だったかな。
ほっとくのも気が引けるので自宅からタオルケットを持ってきてかけて去った。

それから1週間くらいしてまた呑んで帰ってきたらロビーにオリガちゃんがいて
「オセワシマシタアリガト オモテナシ」
と言われてオモテナシしてくれてありがとうって言いたいんだなと解釈したら
どうやらオモテナシしてくれる方だったようでオリガちゃんの家族と
朝まで飲み明かすハメになって徹夜で仕事へ…

そんな感じで仲良くなって家族公認彼氏?のような感じになって
二人は正式に付き合う事になった。
オリガちゃんの父親が日本語がうまいので意思の疎通ができない時は
父親によく相談した。

付き合って3ヶ月くらいした頃、俺の家でとうとう童貞卒業の日がやってきた。
「キライ?」 と脱ぎながら言われてもそんなわけないので流れでおせっせした。

事を済ませた後、裸で抱き合っているといきなりデスボイスでよくわからない言葉を
発しながら俺の首を絞めてきた。 セックスが下手すぎて怒ってんのかな?と。
「ごめんね」と言おうとするけど首を絞める力が強すぎてそれどころじゃない。
(このまま殺されるんだなぁ怒った顔も可愛いなぁ死ぬ前にもっかいキスしとこ)と思い
首根っこを掴んで無理やりに歯を食いしばすぎて力んだ唇にキスをした。
そしたらオリガちゃんは手の力を緩め泣き始め服を着て出ていった。

どうして良いのかわからず父親に相談すると駅近くのホテルに呼び出された。
実はオリガちゃんは悪魔憑きで年に何度かおかしくなるそうで悪魔が俺に移ったらしい。
長年悩まされた悪魔が俺に憑いたのが気に食わないらしく一方的に別れを宣言するオリガちゃん。
引っ越すオリガ一家。 何故か110万円入った封筒を父親にもらう俺。
110番しろというダイイングメッセージなのかとも思ったけど新手の詐欺というわけでもなさそうだし
そのままほっといてる。 生活にも何ら支障をきたすような事はなくあれから10年。
オリガちゃん元気かなぁ…