背筋が凍った。 最後の方は雑音でほとんど聞き取れなかったが、Kの台詞は明らかに撮影時と違う 断末魔の叫びのような言葉に変わり、最後Kが喋り終わるときに 暗闇の端から何かがKの腕を掴んで引っ張っていくのがはっきりと見えた。
これを見た親族は泣き叫び、Kの奥さんはなんて物を見せるんだと俺に掴みかかり Kの父親は俺を殴りつけた。
奥さんの弟が、K兄さんはいたずらで こういうものを撮るような人じゃないとなだめてくれたおかげで その場は収まったが、俺は土下座をして、すぐにこのDVDは処分しますといってみんなに謝った。
翌日、DVDを近所の寺に持っていったら、処分をお願いしますという前に 住職がDVDの入った紙袋を見るや否や「あ、それはうちでは無理です」と。
代わりに、ここなら浄霊してくれるという場所を教えてもらい、行ったが そこでも「えらいとんでもないものを持ってきたね」
と言われた。 そこの神主(霊媒師?)によると、Kはビデオを撮った時点で完全に地獄に 引っ張り込まれており、何で半年永らえたのかわからない、本来なら あの直後に事故にあって死んでたはずだと言われた。