地理や歴史の授業って退屈。その日もやはり退屈で、ボーッと開いた窓から廊下を眺めてた。

廊下の向こうの窓に一瞬何か黒っぽい物が上から下に通った。その後ドーンっと音がした。音は皆にも聞こえたらしく、教室はざわついた。

先生が廊下に出て窓を覗くと、「大変!みんな静かに座って自習してて!」そう言って慌てて走っていった。

先生が居なくなって皆が静かに自習なんかするわけない。数人が廊下に走り出て窓の外をみた。数人が悲鳴をあげ残りの人達も廊下に走り出た。

「なになに?どうしたの?」
「ギャー!」「嘘でしょ?」
「誰か飛び下りた」
「やだー怖い」
私は、見ようとは思わなかったが何となく皆に釣られて廊下に出ていた。

もう廊下はパニック状態。その時一人の女の子が「私、上から落ちてくるの見たよ。一瞬で何が落ちてきたか分からなかったけど」
するとそれを聞いた一人が「えー私は見てない。見たかったなー」と不謹慎な発言。

その女の子の不謹慎な発言で騒いでた皆がピタリと静かになる。そんな事お構いなしに「見たかったー、誰かもう一回飛んで」更に不適切な発言。するとその子は「もう一回、もう一回、もう一回」
手を叩きながら振り返った。能面のように無表情で

回りの人が小さく口ずさむ「もう一回、もう一回、もう一回」段々と声が大きくなりる。

気が付けは全員が振り返って私を見てた。「もう一回、もう一回、もう一回」みんな無表情で

「夢?…疲れた…学校行きたくない。。。」

昼休み屋上の重い鉄の扉を押した…