次の日、母に夜の事を聞いてみたら、
「いつか忘れたけど、15年くらい前、●●さん家の隣の・・・」
そこまで聞いて昨夜の女の子が誰なのか分かった。

15年くらい前、神社のすぐ近くに空き家があった。
俺が神社で友達と遊んでいると、ゴムボールを持ったおかっぱの女の子がいつの間にか立っていた。
一緒に遊ぼうとしたのだが、その子の言うことが、お兄ちゃんが木にぶつかって目が見えなくなっちゃったんだよ!だの他にも訳のわからない支離滅裂な事を言い、学校などにも行ってないようで、不気味なのですぐ離れようとした。

しかし、「私の家、そこなの。ちょっと来て!」とこの前まで空き家だったはずの家を差し、仕方なくいき、縁側に座ると、数十匹の猫とお婆さん。
その他に人がいる気配はなかった。
動物があまり好きではないこともあり、すぐに立ち去ったのだが、数日後、その家は空き家になっていた。

神社で見たのはあの日の女の子だった。

彼女は一体あそこで何をしているのだろうか。