(最後の部分、短くしただけでほとんど改変なし)
エラムは、ふいに目を見開いた。砂地を歩む馬蹄の音を聞いた気がした。
エラムは自分の鼓動の高鳴りを聞いていた。「まさか・・・」
「何だ、エラムではないか」「メ、メルレイン殿」
立ちつくすエラムの前に、つぎつぎと騎馬の姿があらわれる。整然たる十数騎の隊列。
「陛下、エラムがおりましたぞ!」イスファーンが叫んだ。
最前列の二騎は、左がイスファーン、右がメルレイン。
二列目はギーヴと空馬、三列目はダリューン、ナルサス、そしてアルスラーン
四列目はファランギース、アルフリード、五列目はジムサ、ジャスワント。
六列目はトゥース、パラフーダ。七列目はザラーヴァント、グラーゼ
最後尾はキシュワード、クバード。
エラム「おお・・・こ、これはいったい」
「何をうだうだ言っている。さっさと自分の馬に乗らんか」
ギーヴが隣の馬の鞍を叩いた。
暫時唖然としたエラムだったが、自分が若くなっていると理解した時、ギーヴの隣の馬に飛び乗った。
「では出発」アルスラーンが言うと、一行十七人は満月の下を進んでいった。

翌日、エラムは岩の上から消え、ロスタムとアイヤールは王都を奪還した。


30年かけた作品なのに最後の2巻でまとめようとしたせいで主要登場人物があっさり死にまくってしまった。