もう数年前の話なんだが当時中目黒に住んでいて運送会社に勤めていた時の話。
今も労働環境は悪いが、当時は更に悪く帰宅が毎日夜の11時から12時だった。
俺のアパートは青葉台の方にあり、帰り道は目黒川沿いを使っていた。その日は恒例の
桜のライトアップもようやく終わり静かないつもの帰り道に戻った時期だった。
俺は疲れていたし、眠いしで、途中コンビニに寄った弁当を抱えてフラフラと歩いていた。
それで道も半分に差し掛かった時、向こうの方からヨタついた男 が歩いてきた。オレも真ん中を歩いていたし、男も
道の真ん中を歩いていた。そのまま行くとぶつかるが、そのうち男が避けるだろうと気にせず歩いたが数メートル近づいても避ける気配が無いので
仕方なく俺が道を譲る形で避けた。オレは眠いのと疲れでイラついていた。だからすれ違いざまに舌打ちをした。
それからふと30メートル ?くらい進んで、本当に無意識で普段はしないのに後ろを振り返った。
男がすれ違った場所にいた。
俺の方をじっと見ていた。5秒くらい向かい合った。ボヤけていたが老人だった。片手に杖を 持っていた。
俺は お? と思ったが次の瞬間その老人が反対方向、つまり俺の方へフラつきながら歩いてきた。
俺は なんだ? と思い、クソ酔っ払いめと心の中で悪態をついたが、20メートルくらい近づいて来たところで一気に眠気が吹き飛んだ。
老人が異様な怒りとも何ともわからない表情で顔を真っ赤にさせながらこちらに必死に体をカクカクくねくねしながら歩み寄ってくる。
ああ‥あかんやつやこれ と思い振り返り全力疾走して帰った。だいぶ先まで行って家方面の十字路に差し掛かったとこで
振り返ったが、遠くの方で黒い影がまだウネウネと動いていた。俺は速攻自宅に戻りドアを開け、鍵を掛けた。動悸は暫く続いてその日の晩メシは
食えなかった。
以上が体験談です。読みづらかったらスマン。
なぜか、ふと思い出したので投稿。