中学時代の運動会にクラス対抗全員リレーがあってこれが鬱だった。
しかし、学校も我々運痴のことを考えていて「第一走者と第二走者はトラック半周、他はトラック一周」という運痴救済ルールがあった。
つまり足の遅い奴を第一か第二走者にして運動音痴救済と運動音痴がいるチームの有利化を計るルールだ。
無論、クラスで一番足が遅い俺は第一か第二走者候補一番のはずだが…

…2年の時、このルールの意味を知らないバカがクラスで実権を握っていた。
「足の速い奴を半周周回ランナーにすれば、瞬発力で勝てる」とかアホな事を言い出した。
そしてどういう理論か分からないが、第一走者に短距離で一番速い奴を入れ、後は速い順に走者を決めようと言い出した。
なぜか周囲の反対もなく、そのバカの案は実行に移された。
つまりクラス、いや学年一足の遅い俺はアンカーになってしまった。

リレーの結果は予想通り、うちのクラスはボロ負けだった。確かに第一走者の瞬発力で第三走者までは首位だったが、
後はリレーのバトンが後続へ回るに連れて順位が下がって行くばかり。
そして俺にバトンが渡ったときは、よりによって既に最下位だった。
他のクラスは、最終ランナーに一番足が速い奴を入れている、つまり他のクラスとの差は離されるばかり。
最後は、「暖かい拍手(ry」とアナウンスされ、俺は大恥をかくことになった。
どう見てもバカの作戦がダメダメだったから負けたのに、全部俺のせいとなって先生にも非難される始末。

それ以来、リレーという競技は見るのすら嫌いになった。