…とまぁ、いつの間にか自宅に戻り、妄想だけで抜いてるうちに一日が過ぎた。


耳元に転がっていた携帯電話から、荻野目洋子の「ダンシング・ヒーロー」が聞こえてくる。そのリズミカルな響きで、一気に脳と身体を覚醒させられた俺は、反射的に掴んだ携帯電話を耳に押し当てた。
聞き慣れない男の声だが、電話の相手はすぐに判った。昨日、面接を受けた企業からだ。
採用通知の電話だった。…まぁ、当然の結果である。
そして、男は続けざまに、こう言った。