小学校の時、俺がいたクラスの担任は、ことあるごとに「いいクラス」という言葉を使っていた。このクラスはいいクラス、最高のクラス、と。でも、俺にはそうは見えなかった。
 まあ、いいクラスを目指すのは勝手だが、どう見てもいいクラスじゃないのに、そう言わなければいけないような、そう思わなければいけないような空気が当時はあった。そのために、いろいろなものを犠牲にしているように俺には見えたから・・・。
 それは例えば、生徒一人一人の気持ちであったり都合であったり。俺はそれが気に入らなかったし許せなかったから、その教師が作り出した上辺だけのまとまりをアピールする集団(輪)の中には入らなかった。結果的に、少し浮いていたかもしれないが。