俺の中では、いいクラスというのは、それこそ数年後に同窓会で集まろうとなった時に、仕事の都合で行けないとか病気で死んだとか、そういうやむをえない事情を除いて、全員が普通にちゃんと集まれるような、そんなクラスのことだと思う。
 でも、少なくとも俺は同窓会に行かないわけだから、全員が集まることは絶対にないわけだ。もちろん、行かないのは俺だけじゃないだろうけど。
 卒業の時点で、すでに全員が集まる可能性を完全になくした状態で終わらせているというのは、教師の力量不足以外の何物でもないし、それはつまり、いいクラスではなかったということの証明でもある。
 そういう意味では、これは俺なりの小さな抵抗でもあったし、教師の思い通りにさせなかったという点では、決して間違いではなかったと思っている。
 ちなみに、卒アルもすぐに教師に返却(?)した。どんな気持ちだったろうね。それが、あなたがないがしろにした生徒達の気持ちそのものです、というメッセージが伝わったかどうかは定かではない。
 いま考えると、自分の写真のところに×(罰点)を付けておけば、なお良かったかなとは思うけど。