新たに浮上した中村哲医師を襲った「真犯人」 | アジア諸国 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
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中村医師が地元の水利権に巻き込まれたという見方だ。「中村医師の事業に不満を感じる勢力がいたようだ」と、あるナンガルハル州政府関係者は打ち明ける。

中村医師の業績の1つが、パキスタンからアフガンを流れるクナル川から用水路を引いて、アフガン東部ガンベリ砂漠を緑化した事業だ。

イギリスのBBC放送(ダリー語電子版)は州政府のミヤキル知事の事件後の発言として、「彼(中村医師)の水関連の仕事に理由がある」と報じた。ミヤキル氏は武装グループの詳細については触れていないが、犯人像を示唆する発言だ。イスラム過激派の犯行という見方は示していない。

アフガン東部一帯は内戦状態の継続や、2000年以降深刻化した干ばつの影響で荒廃が進み、水の確保は重要さを増している。もし一帯で「流れが変わった」「水が減った」などと感じる事態が起きていたのならば、それは殺人の動機となりうる。