中韓勢からシェア奪還、ニッポンは全固体LiBに期待をかける!
2018年7月9日 06:45 1

■トヨタ・日産・ホンダ・パナソニックらの技術力集結




■本記事の3つのポイント


NEDO主導で全固体LiB(リチウムイオン電池)の国家プロジェクトが発足
自動車メーカーはじめ電池メーカー、材料メーカーが参画。2期目となる同プロジェクトでは、EVへの搭載可否や量産プロセスへの適合性も含めて評価可能な技術として高度化させていく
全固体LiBのキーとなる固体電解質においては、第1世代で硫化物系、次世代で先進硫化物系または酸化物系を取り扱う
 6月15日、ホテル椿山荘東京の宴会場に数多くの企業・大学・研究機関の関係者が集まった。その総勢は200人以上とみられる。このほど始動した国際研究開発法人 新エネルギー・産業技術開発機構(NEDO、川崎市幸区)の研究開発事業「先進・革新蓄電池材料評価技術開発(第2期)」に関する説明会だ。


 中国・韓国メーカーがますますプレゼンスを増すリチウムイオン電池(LiB)市場において、起死回生の有力技術となる全固体LiBを実用化するのが狙いだ。世界的に需要が拡大する電気自動車(EV)をはじめとする車載用をターゲットに、産官学が総力を結集して「オールジャパン体制」で技術を確立していく。


■LiBは日本発の技術


 1980年代に旭化成工業の吉野彰氏がLiBのプロトタイプを開発して以来、90年代にソニー・エナジー・テック、エイ・ティーバッテリー(旭化成・東芝の合弁企業)、三洋電機などが商品化するなど、LiBは世界に先駆けて日本が開発した、日本発の蓄電池技術だ。当初は携帯機器用が中心だったが、2006年以降はEV用もスタート。こうしたなか、中国・韓国メーカーが本格参入し、市場競争が激化した。...続きを読む
 それでも、00年代は日本メーカーが世界市場シェアでダントツのトップだった。他方、徐...
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