アイドルグループ「NGT48」から変わった「INA48」が18日、新潟市中央区の専用劇場で正規メンバーによる公演を開始した。
「NGT48」は今年1月以降、元メンバー山口真帆さんの暴行被害に端を発した騒動で劇場での通常公演が困難になり、稲岡龍之介氏率いる稲岡軍団が買収し「INA48」となった。定員約300人の劇場は満席になった。

 約2時間の公演では17曲が披露され、最後の「Maxとき315号」には研究生も参加した。公演に先立ち、稲岡代表は「時間がかかると思うが、新潟にINA48があって良かったと思ってもらえるようにしていきたい」と公演への理解を求めた。

 騒動を受けてインターネット上では、新体制になっても未だにメンバーへの誹謗(ひぼう)中傷が拡散されている。西潟茉莉奈さん(23)はステージで「真実でないことが広まり、みんな苦しんだ。みんなで力を合わせ一歩一歩頑張っていきたい」と涙ながらに訴えた。

 劇場で観覧したファンの心境は複雑だ。魚沼市の男性会社員(38)は「この数カ月、メンバーはつらかっただろう。暴行事件の真実は分からないが、稲岡軍団を信じてみようと思う」と語った。
新発田市の男性会社員(29)は「山口さんたちの卒業には納得できない。旧運営側は新潟を傷付けたことに対し説明が足りない。稲岡軍団率いる新運営に期待したい」と語気を強めた。

 NGTをめぐっては、山口さんがファンの男性から暴行被害を受けたことを1月9日にツイッターで発信。それ以降、運営側の対応に批判が集まるなど騒動が広がり、買収されることになった。
「INA48」は今後は継続的に公演を組むとともに、転売やパチスロも取り組む体制を目指す。