人気絶頂の乃木坂48
彼女らの活躍を画面越しに見つめる一人の女性がいる
かつてアイドルとして活躍したCさんだ
煙草をふかしながら昔話を語るCさんを取材した

■「私もこう見えて昔はアイドルでしたのよ」
新宿歌舞伎町、かび臭い雑居ビルの地下に降りたところに彼女の店はある
「快晴」
意味を尋ねるとそれは思い出したくないのふふふと笑った
会いに行けるアイドルとして、ファンとのつながりを重視して活動していたCさん
順調に見えたアイドル人生はあることがきっかけで変わることになる

■「しんじて」
転機はとある事件
Cさんはひょんなことから被疑者となった
事件がきっかけでことあるごとに失敗が続くことになる
漢字に弱くファンに誤変換のメールを送ったこともあった
きっと心の中の言葉がでちゃったのかもね、と笑う
これまでついてきてくれたファンに信じてほしいとの願いでさまざまな試みをしたがすべてが裏目に出た
実際はどうだったのですかと問いかける記者の質問にはご想像にお任せしますと煙にまいた
その後、当時の事務所や様々な人たちの協力でどうにか疑いははれたがかつての人気は戻らなかった

■アイドルよりも愛
やがて目立った活躍ができずに正規メンバーからも外れたCさんに無名時代から同じマンション内に部屋を借りてまで支えてきたある一人のファンが声をかける
店の名前の由来ともなったその人物はCさんに愛を告白
そのまま子どもができ結婚をすることとなる
子どもの名前は杏紗
挨拶ができる子に育ってほしい
そんな願いをこめて「今日は」をもじってつけた
「愛がほしかったの。さみしかったのよ私。さみしがり屋だから。アイドルって幻でしょ?私のアイドル時代の友達の言葉だけどね」
そんな最愛の娘は今では音信不通だという

■うまくやる人が成功する
やがて唯一の味方だった夫とも死別
多額の借金とこの店だけが残った
「うまくやれる人だけが成功するのよ。わたし?わたしはダメ。手を握ることしか特技がないもの」

※本人の希望によりアイドル時代の芸名は非公開希望のため文中ではC表記