“徴用工判決”につづく火器管制レーダー照射事件は、韓国がいかに「異常な国」であるかを物語っていて、興味深い。

言うことが、二転三転するのは、慰安婦問題をはじめとする歴史問題とやらでも繰り返されてきたことであり、「ああ、いつものことだ」と言うしかない。

おかしいのは、韓国の主張がいつも「自分の首を絞めるもの」であることだ。
韓国人がコロコロ見解を変えるのは慣れているし、前言を翻したり、約束を破るのが、彼らの常套手段だ。
だが、それによって、自分自身がどんどん追い込まれていくのである。

しかし、今回の日本側の対応には、さすがの韓国も驚いただろう。
なぜなら、日本側がその韓国の言い分を認めず、これまでではあり得ないような“毅然とした対応”をとってきたからだ。
これまでの対韓政策は、日本の「自虐外交」によって展開されてきたので、それに慣れ切っていた韓国の仰天ぶりは想像がつく。

韓国は、強い国には従い、弱い国には居丈高になる国である。
半島国家の特徴と言える。
日本に対してとるような態度は、決して中国やアメリカにはとらない。

「日本には何を言っても大丈夫だ」と韓国はタカを括っている。なぜなら、日本には、韓国の味方をし、
自国の政権を責め立てる朝日新聞に代表されるような不思議なメディアが目白押しだし、利権に味をしめた政治家たちも、
日韓の関係が険悪になりそうになれば、たちまち「まあまあ」と仲介の労をとってくるからだ。

誤報から始まった「教科書問題」や「慰安婦問題」でも、日本は、自分たちで「勝手に謝り、勝手に譲歩」してきた。
そんな日本に慣れ切った韓国は、「日本には強く出ればそれでいい」と思い込んでいたのである。いわゆる“徴用工判決”でも、それが背景にあった。

そんな学習を長年にわたって積み重ねてきた韓国は、強く出さえすれば、
“反省ザル”のごとく謝ってくる日本が意外にも毅然とした対応をとってきたことに面食らっているのである。

日本の防衛省が自衛隊哨戒機への火器管制レーダー照射の「証拠」として映像の公開に踏み切ったことに、今、韓国は反発している。

国防省の崔賢洙報道官は12月28日、緊急会見を開いて、「日本側は一方的な内容を含んだ映像を公開し、
事実関係をごまかした」「防衛省の映像公開に深い憂慮と遺憾を表明する」と言ってのけた。

この期に及んでも、「駆逐艦は正常な救助活動をおこなっていたものである。
韓国軍が日本の哨戒機に追跡レーダーを運用しなかったという事実に変わりはない」と主張したのだ。

韓国は、日本に対して「嘘を言いつづければ、必ず事態は自分に有利に展開する」と確信を持っているのである。
過去の日本の「自虐外交」と日本国内の「反日メディア」の存在を考えれば、当然だろう。

だが、私はこの事態を、「日本にとってやっとチャンスが訪れた」と認識している。
「日本は厄介な国だ。これからは十分、気をつけなければ……」ということを韓国に学習させる絶好の機会が「ついに」訪れたのである。

日本に対しても、「中国やアメリカと同じように接しなければ……」と彼らが考えるようになれば、未来に向かって、新たな日韓関係が生まれる可能性が出てきたのである。