>>305

基本的な実力の差というものが存在することは否定できない。
が,演奏者の個性・好みにより,たとえば音楽様式ごとに向き不向きがあったりするものだ。
だから一つのモノサシで測りきるのは無理なことが多いだろうな。
もちろん,うまい人は何やらせてもうまいということはあるけどね。

あと,今の芸高生たちが実際のところ何を目指しているかは分からんが,
価値ある音楽家は(全国的あるいは世界的なレベルで活躍する)ソリストだけではない。
アンサンブルで活躍する人もおり,そちらでの実力は必ずしもソリストとの実力に一致するものではない。
あるいは,芸高を出たほどの力を持った音楽教育者はいくらでも欲しい。

また,ソリストとして活躍するにしても,有名演奏家によるコンサートがかなりの程度
東京などの大都市に集中しているらしい現状をみると,
地方における質の高いコンサートが増えるためにはたくさん演奏家が欲しい。
《ここに来た学生たちは二度と自分たちの故郷には帰るまいと決意している》と,
100年くらい?前のジュリアード音楽院の院長が嘆いたとか。

あと,50周年記念シンポジウムのときどなたかがおっしゃっていたのだが,
音楽社会の発展のためにはよい聴衆の存在が非常に大切であり,
芸高を出た人たちが聴衆(の核)としても日本の音楽社会を発展させてくれるとしたら非常によいことだろう。

大切なポイントだと思われたので敢えてマジレス致しました。