https://www.rehabilimemo.com/entry/2018/08/02/151339
>プロテイン・サミットは2007年に第1回、2013年に第2回が開催され、その主な目的は「安全で有効なタンパク質の摂取量を明らかにすること」でした。

>なぜ、このようなサミットが開催されたのかというと、タンパク質の摂取量に関する「ある誤解」を解消することが始まりでした。

>2005年、米国医学研究所はタンパク質の推奨摂取量(RDA)を「1日あたり0.8g/kg」と提言しています。

>これは、体重70kgの場合、1日に56gのタンパク質の摂取が推奨されるということです。しかし、一般的に多くの人がこの推奨量以上のタンパク質を摂取しており、とくにトレーニング後はその倍以上の摂取量になることがあるでしょう(McNeill SH, 2017)。

>ここで、ある誤解が生じました。

>米国医学研究所がいう推奨量よりも多くのタンパク質を摂取することは、過剰摂取となり、腎臓にダメージを与えるのでは?という不安がひろがってしまったのです。

>米国医学研究所が提言した0.8g/kgという推奨量は、統計的に不健康になるリスクを20%以下にするための摂取量であり、つまりは病気にならないための最低限の摂取量を意味するものでした。
>しかし、数値だけがひとり歩きしてしまい、その意味までは十分に周知されなかったのです。

>そのため、プロテイン・サミットでは、この誤解を解消するべく多くの議論がなされ、
筋肉量の増加のためには1.0〜1.2g/kg、体重管理(減量)のためには1.2〜1.6g/kg、加齢による筋肉減少の予防には1.0〜1.5g/kgのタンパク質の摂取量が必要であるというコンセンサスが得られました。

>サミットの結果、0.8g/kgという推奨量は、あくまで病気にならないための最低限の摂取量であり、
筋肉量の増加などを目的とした場合、それ以上のタンパク質を摂取することは「過剰な摂取」ではなく、むしろ「必要な摂取」であることが示唆されたのです(Rodriguez NR, 2015)。