「ハム庫にノルマはありません」「営業目安は、いわゆるノルマではありません」
「コンプライアンス・ダイバーシティを重視したガバナンスを行います」
なぜ大本営のごとく、唱えている本人以外誰も信じていないウソ800が繰り返し
流布され続けるのか考えてみた。

 そう、ヒントは就職面接にあった。数多の企業で不採用を喰らい続けたA君の自己
PRは、おおむね以下のような切り出しで始まる。
「私は積極性があり、人と接するのが好きで、協調性も忍耐力も兼ね備えています。
ゆえに、御社に貢献できると考えています」
お察しの通り、A君は消極的・人嫌い・独善的・飽きっぽいという、まるでアスペル
ガー障害のごった煮みたいな人物で、アスペルガーテストが毎回閾値超えをする
私にも彼の気持ちはよくわかる。現在、国内一般企業のリクルート選考は
ペーパーテストでなく面接アナロジー分析が幅を利かせているので、A君のような
タイプは最も不利になる。で、苦し紛れに、面接席上において実態と真逆のことを
繰り返し口にして必死にそう見られようとしているのだ。
 本店内部でも同様の心理圧力が働いているに違いない。ノルマは言い方を巧妙に
変えただけでしっかり現存するし、コンプラ違反事案も後を絶たずーしかも下手人
に相当数の管理職が含まれるーさらに発達障害やLBGTなどマイノリティに
属することを破壊部にカミングアウトしたらおそらく陰湿な仕打ちを受ける。
B型肝炎内定取消訴訟で敗訴したのが破壊部だということを忘れてはいけない。

 そうではないからこそ、そう見られたい。そのためにミエミエのウソをつき続ける
のだ、本店は。かようなプリミティブなトリックにだまされてはいけない。