■ 問題職員はハム庫のがん細胞
 「問題職員」と一口に言っても、様々なタイプがあります。
 例えば、「根はいい人なんだけど、仕事が出来ない」というタイプ。こういう人は
まだ見込みがあります。根気強く育てていけば活躍できる人材になる可能性があります。基礎力を徹底させて、仕事を通じて育成していくことになります。
 しかし、仕事が出来ても、ハム庫に対して文句や不平不満ばかりを口にして組織に
悪影響を及ぼす職員は気をつけなければなりません。こうした社員は「反本店勢力」
と言っています。
 ハム庫に勤めているのであれば、ハム庫の経営理念や方針に沿って業務に当たると
いうのが大前提です。ハム庫の方針に対して反抗的で、文句ばかり言っているような
職員は、仕事が出来る人だとしても、ハム庫に悪影響を及ぼすのであれば辞めさせた
方がいいと私は思っています。
 メガバンククラスの巨大金融機関では半会社勢力が一人くらいいても大勢に埋もれ
て目立ちませんが、従業員5,000人未満の零細金融機関の場合、1人でもそんな人
がいると、対応に苦慮することになります。その人に同調するような人が出てくる
こともあり、組織が蝕まれてきます。仕事が出来て、発言力が多い人であれば、
なおさら負の影響力を発揮します。
 もうこうなるとハム庫にとってはがん細胞。ほかの人たちに転移する前にさっさと
辞めてもらった方がいいのです。そうしないと、その部支店内のチームワークが壊滅
的なダメージを受けることになってしまいます。
 その観点から、ハム庫支店の事業統轄から「反本店勢力」で困っているという
相談を受けた際は、あえて強く「その職員は辞めさせた方がいいですよ」と進言する
こともあります。

→コヒ関束あるあるだ。さる小支店、調査役・中堅クラスに反体制派がゴロゴロ。しかし、
支店の数字をたたき出しているのは彼ら反体制派ばかりなので、事業統轄も課長も
彼らを好き放題泳がせるしかないという苦渋の決断を強いられている。