0647ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE
2023/06/14(水) 12:00:35.30ID:s/Wih9Tb久しぶりに書いたショートショートが新鮮なのもあって、
もう一作、さらさらと書いてみた! 気分転換に実によい!
『正直者のマミちゃん』
マミちゃんは小学生になりました。大きなランドセルはピカピカで、学校から帰ったあともいっしょです。
今日は家の近くの公園に一人であそびにきていました。もちろん背中にはお気に入りのランドセルがありました。
すなばを使って大好きな絵をかきます。そこに少し大きな男の子がきました。絵を見ると指さしてわらいました。
「なんだよ、それ」
「わたしのパパとママだよ」
マミちゃんがいうと男の子はムッとした顔になりました。
「ウソつくなよ」
「ウソじゃないもん。こっちがパパで、こっちがママだもん」
パパはぼうのように細くて口がとびだしていました。
ママはまんまるで手が四本ありました。
「うちゅうじんじゃん!」
男の子は大きな声を出して、どこかにいってしまいました。
マミちゃんは少しおこったみたいでした。それでも絵をかいてあそびました。
そらが赤くなってきました。五時にながれるおんがくが聞こえてきます。マミちゃんは立ちあがりました。
「かーえろっと」
げんきにうでを振って白いおうちにもどりました。部屋にいたパパとママがにこにこした顔で言いました。
「マミちゃん、おかえり」
「ただいま。今日ね、パパとママの絵をウソっていわれたんだよ」
まる顔のパパはわらってうなずきました。となりにいたママは両手をつかってぬいものをしています。
「うちゅうじんだっていうの」
「マミちゃんはもう少しウソつきにならないとね」
パパがいうとママも同じようなことを言いました。
「だってぇ、がっこうのせんせいがウソはダメっていうんだもん」
「そんなマミちゃんにうれしいおしらせです。今日、パパがプリンをかってきました」
「え、ホントに。すぐたべたい!」
マミちゃんはほおを赤くしていいました。すると頭がぱっくりわれて、ヘビのように長い舌がとびだしました。
それを見たパパとママは口をそろえて言いました。
「マミちゃんは正直者だね」と。