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ワイが文章をちょっと詳しく評価する!【240】

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0001創る名無しに見る名無し
垢版 |
2023/04/05(水) 09:36:29.05ID:HrRddKt6
オリジナルの文章を随時募集中!

点数の意味
10点〜39点 日本語に難がある!
40点〜59点 物語性のある読み物!
60点〜69点 書き慣れた頃に当たる壁!
70点〜79点 小説として読める!
80点〜89点 高い完成度を誇る!
90点〜99点 未知の領域!
満点は創作者が思い描く美しい夢!

評価依頼の文章はスレッドに直接、書き込んでもよい!
抜粋の文章は単体で意味のわかるものが望ましい!
長い文章の場合は読み易さの観点から三レスを上限とする(例外あり)!
それ以上の長文は別サイトのURLで受け付けている!

ここまでの最高得点79点!(`・ω・´)

前スレ
ワイが文章をちょっと詳しく評価する!【239】
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0170創る名無しに見る名無し
垢版 |
2023/04/13(木) 17:03:40.25ID:syAH2WV2
>>156
>>162
アドバイスを元に修正してみました。
是非読んでください。

カップラーメン

僕は父と仲が悪かった。
僕が高校3年になって芸術大学に進学すると言ってから「お前は普通の職に就け」と言われ反抗し、口を利かずに家を出た。

高2からバイトをして貯めたお金。そして父には内緒で母に借りたお金。奨学金。祖父母からも借りた。

今は大学生になり、バイトを掛け持ちしながら、大学の近くで一人暮らしをしている。趣味は絵を描くことだ。よくみんなから「絵が上手だから手先が器用で料理も上手でしょ」なんて言われるが炊飯器でお米を炊いてもベチョベチョになったり、包丁で手を怪我したりと不器用で苦手なのだ。

ある時ふと、あの家はもう自宅というのではなく、実家と言うのかなんて考える。去年のうるさいほど飛び交う罵声が懐かしく感じた。

夏の暑い日、友達の金島と小根山が僕の家に来た。2人とは大学で知り合ったが、僕のように親の反対を押し切り大学に来たらしい。


なんで来てくれたん?と聞くと「今日矢崎の誕生日だろ。だから来たんだよ」と言って僕の大好物のカップラーメン塩味を買ってきてくれた。

まだ、お酒の飲めない僕達はジュースとスナック菓子を買ってパーティーを開いた。

深夜テンションになる頃には僕らの親に対する愚痴が出ていた。

「俺の親さ、久しぶりに電話かけてきたかと思ったらお前には向いてないから帰ってこいだってさ」金島が嫌味たらしく言う。

それにつられ僕は「うちの親も出ていく時にもって1年だなって言われたんだよ」と愚痴をこぼす。

「矢崎お前、前も言ってたぞ」なんて2人に突っ込まれ僕達は笑いあった。

夜が明け、「昨日は酒が入っていないのに晩酌をした」なんて小根山が言う。そんなボケに「まだ俺ら二十歳迎えてないわ」と金島がツッコミを入れた。そうしてお開きにする。

昨日の楽しさが残るこの部屋で僕はふと考える。本当にこの道で成功できるのだろうか?やってみないと分からない。そう自問自答をして僕は部屋を掃除した。


スマホを見ると妹から一通のメールが来ていた。

○○(僕の名前)お父さんが事故にあったんだけど意識がないんだって。だから早く△△病院に来てくれない?

僕は一瞬、躊躇い「あんな人に会いたくない」とだけ返信をした。

僕は結局行かなかった。父は車で事故を起こしたらしい。僕は自業自得だと思う反面、僕が有名になるまではこの世に居てくれと思っていた。

結構酷い怪我だったが、父は全治2ヶ月だった。

冬が過ぎ、また春が過ぎた。
0171創る名無しに見る名無し
垢版 |
2023/04/13(木) 17:07:09.35ID:syAH2WV2
僕が描いた絵を売って欲しいという人や絵に関する仕事が少しづつ入ってきた。

大学の課題と仕事とバイトの掛け持ちは辛かったが、金島と小根山が助けてくれたこともあり、楽しい生活を送っていた。

また、夏も本格的に始まり、僕の誕生日が来るという時。父が他界した。

急だった。

妹から電話が来て知った。

死因は1年前の事故で脳の血管が何本かやられていて今になり、破裂したらしい。

母が朝起きると隣で冷たくなっていた。

約2年ぶりに父を見た。二年前からは想像できない白髪まみれのその人はどこか笑っているような怒っているような顔で深い眠りに就いていた。

葬儀が終わりまた、家に帰ろうとした時母にとめられた。

なにかを聞く前に母は僕にパンパンに膨れたビニール袋を渡した。

「これだけは持っていきな。あとは私たちで片したりするからあんたは早く大学に行きな」母は少し泣いていた。僕は「あぁ」とだけ言い玄関を後にした。

ダッダッと走る音が聞こえ後ろを見る。妹が話したいことがあると僕をカフェに誘う。

「実はお父さんね、○○に普通の仕事がして欲しかったんだって」そう言う妹を僕は睨む。「自分の好きな事をやればいいじゃんなんなんだよ」僕が言うと妹は「お父さんが晩酌をした時、あいつはいい子に育ったのかな。なんて嘆いてたよ」と僕に言い返す。

結局、父は僕に収入が安定した職業に就いて欲しかったそうだ。僕はカフェを後にし、家に戻る。

それにしてもこのビニール袋何が入っているのだろう。

僕は頑丈に縛られた脇からハサミを使い袋を破く。

ゴロゴロと何かが飛び出た。

僕の大好物。カップラーメン塩味ではなく、小さい頃に大好物だったカップラーメン味噌味だ。それが10個近く入っていた。

その中に一通の紙を見つけた。

○○へ
お誕生日おめでとう。
前から応援していましたよ。一生、お父さん
は味方です。でも、気持ちを伝えなかった。
くるしい言い訳ですが○○には楽しい生活を
ずっと送って欲しいんです。
○○より

僕は手紙を読んで泣いた。文字は上手だが、文章が拙い。手汗か、涙か、分からないが手紙の文字が滲んでしまった。

ちゃんと話しておけばよかった。

今日も父が買ってくれたカップラーメンを食べる。カップラーメン塩味よりも塩っけが多い気がする。あぁやっぱり今日も食べながら泣いていた。

今年で父の三回忌だ。実家に帰ったらまた、カップラーメンをお供えしようと思う。

終わり

さっき言っていませんでしたが、意味がわかると怖い話的な要素も入っています。
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