>>75
「ムリっ!!」

機嫌の悪そうな大声とともに扉が元気よく開き、オレンジがかった髪の色のコスプレ巫女のような美少女が姿を現した。

ヒョロガリ達が心配そうに、しかし失礼のないように距離をとって駆け寄る。
「スゥプちゃん!」
「大丈夫!?」
「悩みが晴れないの?」

「もうっ! こうなったらみんなの力を貸してえっ!」
スゥプ・カリーニナはそう言うと両手を高く上げた。
「君達の元気をあたしの中にちょうだいぃっ!」

「いいよ!」
「使って!」
「セイヤッ! セイヤッ!」
口々に応援するヒョロガリ達の元気がスゥプちゃんの手の中に吸い取られて行くのがはっきりと見えた。

「もしかして……」
田中は思った。
「この人達がヒョロガリなのって……あの娘に吸い取られてるからなんじゃ……」