>>686
しかしそれは勘違いだった。
スゥプが気づいたのは別の男、彼女がフッたストーカー男の殺意だった。
男は柱の陰から明確な殺意を向けているも、何も出来ない意気地無しだ。

ボルゴ13に「殺意」「悪意」といったものはない。
ただ淡々と、無表情に、射的の的を狙うように依頼された人物を撃つだけである。
現に彼は平行世界の>>87-88においてスゥプを射殺している。

ボルゴは覗き込むスコープの中で2つの頭部が重なるのを待った。
笑い合う二人の少女は並んで歩き、ちょうど背の高いスゥプのほうが手前にあった。
角度的にも二人まとめて仕留めるのは容易だ。

『50%……60%……』
ボルゴは確実に仕留められる時を待った。
スゥプの首が前に動き、小花の頭と重なるのを予測出来た時、ボルゴは引き金を引いた。
『100%』