3話 「ぼやけた春の日」

女「はい。こちら◯◯食品消費者センターでございます」
男「あのう。そちらの会社のカップうどんを今、コンビニで買ったんですけど……」
女「それはありがとうございます。で? 何か不具合がございましたでしょうか?」
男「なんていうか。麺が固かったんですよ。芯がガチガチで……」
女「失礼ですがお客様、説明の通りの時間をお待ちになられましたでしょうか?」
男「あー? お湯を入れて、テキトーに待ったんですが……」
女「失礼ですがお客様? ご購入いただいた商品名はおわかりになりますでしょうか?」
男「えーと……。肉うどん……香り豊かな鰹だしと豚肉のうま。」
女「そちらの商品ですと、待ち時間は5分となります。5分お待ちいただいたのに、麺が固かったということでしょうか?」
男「覚えてねーけど固かったんだよ。芯が粉臭くて食えたもんじゃねーよ、こんなもん」
女「5分お待ちいただかないと……」
男「あア!!? てめー、客に説教するつもりか??!!」