アンカーで繋げてリレー小説を作るスレ
このスレの使い方
○リレーを新しく始めたい人は自由にリレー小説の最初の文章を書いてください。
そこがリレーのスタート地点になります。
○書いてあるレスの続きを書きたい人は、続けたいレスにアンカー「>>」をつけてから本文を書いてください。
アンカーは必ず1レス内につき1つにしてください。
最新のレスの続きにこだわらず、どこのレスに繋げてもOK、同じレスに対して複数アンカーレスをつけて分岐させてもOKです。
連投しても良いですが、レスを跨いだら自分のレスに対してもアンカーをつけることを忘れないようにしてください。
※雑談、相談、指摘などは最初に【雑談】とつけてリレー本文と区別するようにして、アンカーは使わないでください(#で代用するなど)
※アンカーもしくは【雑談】がつかないレスはすべてスタート地点になります 1話 「カレー大好き男」
私の名は田中 彼絵。
カレーを愛し、カレーを尊敬し、毎日三食カレーを食べる男だ。 >>2
ある日、私の元に招待状が届いた。
そこには、下手くそな日本語でこう書かれていた。
「田中様をカリー大好き日本人代表選手として、わが店の新作インドカリー発表会に招待します」
ふーむ。私は考え込んだ。 >>3
発表会に行ったら、スパイスの香り漂うインドカレーが出てきた。
店主「田中サン、ドウデスカ?」
私「CoCo壱のカレーの方がうまいな」
私はナンで撲殺された。 2話「庭には二羽鶏がいた」
「コケコッコー!」
けたたましい鳴き声で目覚めた。
しかし。この辺りに鶏なんていただろうか……。
そう思って、窓の外を見ると、鶏が二羽いる。 >>4
そして私は異世界に飛ばされた。
田中「な、なんだここは!?」
神「ここは剣と魔法とカレー粉が飛び交う異世界じゃ。ちなみに儂は神じゃ」 >>6
田中「なぁ、神さんよぉ、元の世界に帰る方法を教えてくれないか?」
神「あの憎きシチュー騎士王を倒したら、元の世界に還してやろう」
田中「シチュー騎士王?...誰?」 >>7
神「奴はシチューを愛し、シチューを尊敬し、毎日三食シチューを食べる邪悪な男じゃ。このカレー世界を混沌に陥れようとしておる」
神「奴は数年前、世界各地の“シチュー崇拝者”を集め、“シチュー騎士団”を結成しおった。
そして奴等は町や村にシチューをお裾分けするという邪悪な布教活動を始めたのだ...」
神「田中彼絵よ、シチュー騎士王を倒し...このカレー世界を救ってくれ!!!」 >>8
【分岐1】
田中「え、嫌だ」
神「そんな!!! ここは請け負う流れじゃろ? ほら異世界転生したら普通やるじゃろ???」
私はうるさい神の首根っこを掴むと、頭からムシャムシャ食い尽くした。スパイシーなカレー味がした。
神「ギャー!!!」
田中「まあ、そこそこだったな。別に神レベルじゃないわ」
こうして神の力を得た私は、シチュー騎士王をあっさり倒し、カレー世界を統治したのであった……。 >>8
【分岐2】
田中「それはカレー好きとして見過ごせない! 分かった神さんよ! 必ずシチュー騎士王を倒してみせる!」
神「うむ。期待しておるぞ田中よ」
私はシチュー騎士王を倒すべく、町で聞き込みを開始した。しかし、なかなか手がかりは見つからなかった。
そんなある日、女が声をかけてきた。
女「田中さんですか? 実は私も日本から転生してきたんですよ〜」
田中「へえ、こんなところで日本人に会うとは奇遇だな」
女「あっ、私は林です。林 雷子って言いますー。私も、あの非道なシチュー騎士王を退治するお手伝いをさせてください!」
田中「おお、ありがとう! 是非仲間になってくれ」
女→林「よろしくお願いしまーす。(ふっ、ちょろいヤツめ)」
田中「あれ、今なんか笑った?」
林「い、いえいえ! 何でもないですよ〜」 >>10
林の正体はシチュー騎士だった。
騎士団唯一の女性である。
林「(ククク、馬鹿な男ね。コイツを抹殺すれば騎士王様も喜ぶわ)」
そう心の中で呟きながら、林は腰に携えた直剣をゆっくりと抜刀した。
林「カレー崇拝者めっ!!!天誅を受けるがいい!!死ね!!!」
田中「は!?」
遂に林が田中に斬りかかった!
田中、絶体絶命!!一体どうなる!? >>11
田中は間一髪で攻撃を避けた。
田中「あ、あっぶね〜...」
林「チッ!小癪な青二才めが...死を受け入れろカレー風情め!!」
田中「何だこいつ!?怖っ!」
田中は猛ダッシュで逃げた。だが林も凄まじいスピードで追いかけてくる。
田中「もうダメだ...こうなったら戦うしかない!!」 >>12
そう思った田中の手に、黄色に輝く一本の剣が現れた。
田中「これは、一体……?」
戸惑う田中の頭に、神の声が響いた。
神「わしが授けた華麗剣じゃ。それで戦うがよい」
田中「サンキュー神さん!」
田中は華麗剣を構え、林と対峙した。 >>13
華麗剣...
それは強力な“カレースパイス”の祝福が施された上質な特殊剣の一つである。
一度振るえばカレーの馨香が漂い、その後剣が炎を身に纏う。
その姿はさながら激辛カレーかの如く灼熱と斬れ味を誇るという...
田中「なんだこの剣?刀身が燃えてるぞ?しかも何かカレーの匂いがする...」
林「そっ、それは...!?まさか伝説の華麗剣か!?初代神の愛刀だぞ?何処で手に入れたんだ!?」
田中「その神から貰ったんだよ」
林「???」 >>14
林「...ふん、どうせ嘘なんでしょ。きっと模造刀の類いかなんかだろ、そ、そうだ、そうに違いない」
林は震えながら、自分に言い聞かせるようにそう呟いた。
林「初代神に感化されたのか?カレー厨め。いいだろう。あんたは絶対に殺す。今ここでね!」
林が再び襲いかかってきた!! >>15
田中は華麗剣を振り下ろした。林の剣先に当たったと思いきや、眩いオレンジ色に輝きだした。
田中「何だ……?」
林がぽとりと取り落とした剣は、姿を変えてニンジンになっていた。
突然のことに林は狼狽えた。
林「クソッ、覚えていろ!」 >>16
「逃さん!」
と言って追いかけるほどには田中には林への執着がなかった。
田中は華麗剣を仕舞おうとして、鞘がないことに気づく。
「……どうしよう、これ」
田中は意味もなく辺りを見回した。
「神さん、鞘をくれ」
神は沈黙していた。
「……仕方ない。飲んでみるか。カレーは飲み物だし」 >>17
田中「ぐわぁぁぁ熱いぃぃぃぃ」
田中はあまりの熱さに奇声を発した >>18
しかし剣は田中の意志に反してぐいぐいと喉の奥へと突き進んで行く。
激辛なら得意の田中だが、この熱さには耐えられず、悲鳴を上げた。
しかし剣が収まり切った時、田中の身体には異変が生じていた。 >>19
田中は華麗剣と一体化し、カレー人間となった。
田中の体内に巡る血液が全てカレーとなったのだ。 >>20
カレー人間となった田中は絶大的な“カレー力”を得り、身体能力が大きく向上した。 >>21
その後、田中は素手でシチュー騎士をサクサクと倒していった。
そして数ヶ月後──。
田中は幾多ものシチュー騎士を屍に変えた。
いつしか「騎士狩り」などという異名が名付けられ、田中彼絵は町一番の有名人となった。
〜町〜
商人「よう、騎士狩りの旦那!シチュー騎士討伐の旅は順調かい?」
少年「すげー!騎士狩りのタナカだ!かっけー!」
町娘「タナカさんーこっち向いてー!」
聖職者「ああ...英雄タナカ様よ...必ずやあの卑しき騎士王に聖なる鉄槌を下してください。神もきっとお喜びになるでしょう...」
田中「ハハハハ、有名人は大変だな〜」 >>22
しかしシチュー騎士王にはシチュー四天王と呼ばれる強大な部下がいた。
ビーフ、クリーム、ボル、クラムの四騎士である。
そのそれぞれにまた手強い部下がついている。
それらを相手にするには田中にはまだまだ経験値が足りなすぎるのだが、田中はまだそのことを知らない。 >>23
田中は現在、すこぶる調子に乗っていた。
田中はその場のノリでシチュー騎士達の根城である「シチュー城」にカチコミに行ってしまった。 >>23
しかし剣は田中の意志に反してぐいぐいと喉の奥へと突き進んで行く。
激辛なら得意の田中だが、この熱さには耐えられず、悲鳴を上げた。
しかし剣が収まり切った時、田中の身体には異変が生じていた。 >>9
田中はカレーをチン棒に塗りたくると走り出した! >>3
そんなものには興味がない。
そして田中は毛ジラミを噛み潰した。 >>24
ビーフに切りかかるその前に、林が立ちはだかった。
林「ビーフ様の手を煩わせるまでもない!ここは私が!」
田中は昼食のおにぎりを林に向かって投げた。
田中「同じ日本人ならこの威力が分かるだろ!」
林「これは……! 白米……! ビーフシチューにかけたい……ご飯で食べたい……!」
林は日本への憧憬で涙ぐんだ。
そして、ビーフからシチューを奪い取ると、白米でハヤシライスを作った。
林「うまー……!」
ビーフ「何っ? ……なるほど、ありだな。この旨さに免じて、この場は見逃してやろう」
田中「あざーっす!」 >>27
田中はカレーの食べ過ぎで栄養失調になっていた。
カレーに夢中になるあまり、職も家も失ったが、炊き出しのカレーだけが楽しみなホームレスとなった。
田中「ボランティアの人によそわれる野外カレーも乙なものだな!」 >>25
田中はカレー剣と一体化し、カレー人間となった。……
田中「あれ、この展開前にもなかったっけ?」
田中は試しに自分の血を舐めてみた。
すると、辛さが二倍になっていた。
田中「そういうことか! 辛さ二倍! カレー人間マン!」 >>28
田中はそう言いながら町に帰っていった。
そして町に戻ると、田中はシチュー城内に忍び込む作戦を考え始めた。
田中「城の前に居るビーフとかいう騎士をどうにかして倒さないと、まず侵入は無理だな...うーむ」
田中「そうだ!“あの方法”を使うか!」 >>28
「アレはかなわん。高級AAAクラスの和牛を使ったビーフシチューなんかに俺ごときが敵うもんか」
田中は帰り道をショボショボと歩きながら、呟いた。
「しかしカレーの良さは、腐りかけのボロ肉でも美味しく食べられることにあるんだ。カレーの尊厳守りたい」
そして閃いた。
「そうだ! 仲間を集めよう! 」 >>32
そしてまだ1人も集めていないうちから命名した。
「カレーなる7戦士だ!」 >>33
田中「7戦士には最低一人は回復役が必要だよな...よし、聖職者なら回復魔法が使えるはずだ。さっそく教会に行って仲間にするか」
田中は聖職者を仲間にすべく、「カレー聖教会」へと向かった >>27
ビーフに切りかかるその前に、林が立ちはだかった。
林「ビーフ様の手を煩わせるまでもない!ここは私が!」
田中は昼食のおにぎりを林に向かって投げた。
田中「同じ日本人ならこの威力が分かるだろ!」
林「これは……! 白米……! ビーフシチューにかけたい……ご飯で食べたい……!」
林は日本への憧憬で涙ぐんだ。
そして、ビーフからシチューを奪い取ると、白米でハヤシライスを作った。
林「うまー……!」
ビーフ「何っ? ……なるほど、ありだな。この旨さに免じて、この場は見逃してやろう」
田中「あざーっす!」 >> ビーフに切りかかるその前に、林が立ちはだかった。
林「ビーフ様の手を煩わせるまでもない!ここは私が!」
田中は昼食のおにぎりを林に向かって投げた。
田中「同じ日本人ならこの威力が分かるだろ!」
林「これは……! 白米……! ビーフシチューにかけたい……ご飯で食べたい……!」
林は日本への憧憬で涙ぐんだ。
そして、ビーフからシチューを奪い取ると、白米でハヤシライスを作った。
林「うまー……!」
ビーフ「何っ? ……なるほど、ありだな。この旨さに免じて、この場は見逃してやろう」
田中「あざーっす!」 >>12
ビーフに切りかかるその前に、林が立ちはだかった。
林「ビーフ様の手を煩わせるまでもない!ここは私が!」
田中は昼食のおにぎりを林に向かって投げた。
田中「同じ日本人ならこの威力が分かるだろ!」
林「これは……! 白米……! ビーフシチューにかけたい……ご飯で食べたい……!」
林は日本への憧憬で涙ぐんだ。
そして、ビーフからシチューを奪い取ると、白米でハヤシライスを作った。
林「うまー……!」
ビーフ「何っ? ……なるほど、ありだな。この旨さに免じて、この場は見逃してやろう」
田中「あざーっす!」 >>1
ビーフに切りかかるその前に、林が立ちはだかった。
林「ビーフ様の手を煩わせるまでもない!ここは私が!」
田中は昼食のおにぎりを林に向かって投げた。
田中「同じ日本人ならこの威力が分かるだろ!」
林「これは……! 白米……! ビーフシチューにかけたい……ご飯で食べたい……!」
林は日本への憧憬で涙ぐんだ。
そして、ビーフからシチューを奪い取ると、白米でハヤシライスを作った。
林「うまー……!」
ビーフ「何っ? ……なるほど、ありだな。この旨さに免じて、この場は見逃してやろう」
田中「あざーっす!」 【雑談】
自分の書いた部分がコピペ荒らしに使われてるとぎょっとするね >>34
カレー教会には大僧正とシスターの下に沢山の僧侶や見習い達がいた。
しかし、その誰もがシチュー騎士王の洗脳の下、シチューを信仰していた。
よく見ると名前もシチュー教会に変えられており、カレーを愛している者は1人もいないように見えた。
田中が教会に入ると、僧侶達は口々に言った。
「カレーくさっ!」
「ウコンくさっ!」
「邪教の徒が来たぞ!」
「ひっ捕まえろ!」 >>41
僧侶たちは一斉に田中に襲いかかった!
カレー人間と言えど、複数人に同時に襲われてはアッサリと死ぬ。田中は死を覚悟した。
その瞬間──── 「うるせーーっ!」
その大声とともに僧侶達が吹っ飛んだ。
声の主が姿を現す。
真っ赤なふんどし一丁におかっぱ頭の少し小柄な男だ。
2本の腕だけで全員を吹っ飛ばした怪力の持ち主は、田中の前まで歩いて来ると、言った。
「よう、カレー臭。シチューの甘ったるい匂いに飽き飽きしてたんだ。よくぞ来てくれた」
田中は目の前のふんどし男の麹臭さに辟易しながらも、名前を聞いてみた。
「俺の名は高橋。高橋きょうふ郎だ。ちなみに職業は戦う僧侶、つまりはモンクだ。文句はあるか?」 >>43
高橋「ちなみに好きな食べ物は味噌汁! >>43のアンカー忘れてたけど>>42だ。よろしくな!」 >>44
田中「...ようするに仲間になってくれるんだな?」
高橋「うむ、そうだ。仲間になってやろう!」
高橋が仲間になった!
高橋「ところで、俺以外の仲間は?」
田中「居ない。今から探すんだよ」
高橋「そうか...なら次は、華奢で可憐なうら若い女の子を仲間にしたまえ。美しい物語にはヒロインが必要不可欠だろう?」
田中「(何言ってんだコイツ)」 >>45
田中は仕方なく、女性の仲間を探しに町に出た。高橋は別の場所で仲間を探すらしいが、本当に探せるのか少し怪しい。
田中「一度林に裏切られてるから女は苦手なんだけどなー。まあ、駄目元で声をかけてみよう」
田中は女性らしき人物の後ろ姿に声をかけた。
田中「すみませーん、私たちとシチュー騎士王倒しに行きませんかー?」
?「ニャ?」
振り向いた女の顔は茶色の猫だった。
田中「ぎゃー! 化け猫!」
?「失礼ニャ! ウチは猫獣人のブラウンだニャ!」
田中「え、あ、はい……」
ブラウン「ま、どーしてもっていうなら手伝ってあげてもいいけどニャ♪」
田中「えー、猫にカレーとか玉ねぎでNGだろ……仲間をするのはやめとこっかな……(小声)」 >>46
ブラウン「ウチを仲間にするなら女性の仲間を他に紹介するニャ」
田中「ほっ、本当に!?」
ブラウン「その代わり仲間代として毎日3食新鮮な魚をウチに食わせることを要求するニャ。どうニャ?」 >>47
田中「その取引...乗った!仲間になってください!」
猫獣人ブラウンが仲間になった!
ブラウン「じゃあ早速女性の仲間を紹介するニャ。ついてこいニャ」 >>48
ブラウンは田中を案内して暗い洞窟の中へ入って行った。
田中「こんなところに人がいるのか?」
ブラウン「凄まじい力を持つ魔法使いニャ。外に迷惑かけないよう引き籠っているのニャ」
やがて洞窟は鍾乳洞に変わり、壁が幻想的にキラキラと輝き出した。
その奥に広間のようになっている空間があり、岩のベッドの上に長い黒髪に透き通るような緑色の肌の女性が横たわっているのが見えた。
「猫ちゃん……。お客さんなの?」
女性は憂鬱そうな声で言った。
「こ、こんにちは」
そう言いながら田中が近づくと、女性はゆっくりと身を起こした。
その肌はぬるぬると濡れており、よく見るとウロコが生えている。 >>49
田中は恐る恐る自己紹介を始めた
田中「わ...私の名は田中彼絵だ。カレーを愛し、カレーを尊敬し、毎日三食カレーを食べる男だ。巷では“騎士狩り”の異名で親しまれている」 >>50
緑色の女性は静かに微笑むと、名乗った。
「私はニア・エメラルダ。よろしくね、騎士狩りさん」
「ブラウンに紹介されて来たのだが」
田中は言った。
「シチュー騎士王を倒すため、あなたの力を貸してほしい」
「ニアは5時間毎にカレーを食べないと死んでしまう病気にかかってるニャ」
ブラウンが言った。
「だからカレーがこの世からなくなると困るニャ。仲間になってくれるニャ!」
しかし目の前の女性がカレーを食べるのはおかしいように見えた。
どちらかと言えば霞かプランクトンを食べるほうが似合うような儚さだ。
大体、どう見ても人間ではない。人魚……というよりも魚人だ。
(なんかおかしくないか?)
田中は思った。
(猫獣人のブラウンの知り合いが魚人って……) >>51
田中「ま、まさか────」
田中「一体何だ!?!?!?」
田中には理解出来なかった 田中はブラウンにストレートに聞いてみた。
「お前、この人のこと食べたくならないのか?」 >>51
田中はニアに聞いてみた。
田中「ニア、本当にあなたはカレーを食べるのか?」
ブラウン「ニャ? ウチの言うことを信用して無いのかニャ?」
ニア「ええ、そうよ、騎士狩りさん。私はカレイを五時間に一度食べないと、死んでしまうの。最近カレイが減ってきて、困っているのよ」
田中「……本当なのか……」
ブラウン「だから言ったニャ」
田中「じゃあ、一刻も早く彼女に旨いカレーを食べさせないとな!」
ニア「ありがとう……。でも、少し前に一匹食べたから、あと五時間はもつけれど」
田中「?」
田中にある違和感が芽生えたが、違和感の正体は分からなかった。
田中「ともかく、五時間以内にカレーを探しに行こう!」 その頃、高橋はシチュー騎士王の城を訪れていた。
衛兵「高橋様がお見えです」
シチュー「おお、高橋か。久しぶりじゃないか。どこ行ってたんだ」
高橋「よう、じーさん。この間の戦争ぶりか?」
シチュー「シチュー四天王を統率する騎士団長のお前がいてくれないと困るじゃないか。あまり自由にうろつくな」
高橋「ハハハ。実は俺、カレー側についてお前のこと滅ぼすことになったから」
シチュー「なんだと?」
高橋「カレーなんて別にどーでもいいけどな。シチューばっかの世界に飽きたのよ」
シチュー「まさか……お前……『騎士狩り』を利用して、自分のための味噌汁王国を築くつもりか!?」
高橋「いや、そんな気はねぇ。ミソスープはマイナーだからな。国を作れるほどの信者が集まらねぇよ」 >>45
田中「何言ってんだきょうふ郎。お前一人で充分だろ」
高橋「俺を買ってくれるのは嬉しいんだが、でも、パーティーに華は必要だろ?」
田中「それもお前で充分だ。エッチな赤ふん着けやがって…」
田中は嘗めるように高橋の下半身を見た。
高橋「ヤバッ」
高橋は危険を感じて後ずさった。
田中「臭いは少し気になるが、それも隠し味になるだろう…」
田中は舌なめずりをして、高橋に壁ドンした。
高橋「アッー! クソミソ汁になるぅぅぅ!!」 >>46
田中「残念だが、君を仲間にすることは出来ない」
ブラウン「なんでニャ?!」
田中「君を、死なせるわけにはいかないからな」
ブラウン「えっ…///(キュン)」
田中「じゃあ、元気で暮らせよ」
ブラウンは仲間にはならなかったが、田中に惚れた。
ブラウン「田中サマ…///」 >>45
高橋「ちなみに俺は僧侶だが、回復魔法は一番簡単なのしか使えない」
田中「それのどこが僧侶だよ?」
高橋「俺はぶん殴って吹っ飛ばすことにしかほぼ興味がないからな」
田中「僧侶のくせに破壊専門かよ!」
高橋「ハハハ。だからな、探すなら優しく癒してくれる女性を探せ。華奢で可憐なうら若いシスターか巫女をだ」 >>54
探すまでもなく、カレーは田中の中にあった。
いや、田中自身がカレーであったのだ。
田中は腕をふるってフィッシュカレーを作ると、ブラウンとニアにふるまった。
田中「さぁ、食べてくれ」
ブラウン「こっ……これは?」
ニア「カレイ……ではなく、カレー……ですね」
ニアは絶望の色を顔に浮かべた。 >>57
ブラウン「ちょっと待つニャ! 仲間を探してるのなら、ガラム・マサラ老師を尋ねてみるがいいニャ!」
田中「ガラム・マサラ老師?」
ブラウン「この先の広場で怪しげな空中浮遊術をやってるはずニャ。行ってみるがいい」 私は絶望した。
田中「どれが正規ルートだ...?」
さながらループものの小説かの様に、ストーリーの時系列が飛びまくって分岐&交錯してやがる。
どのレスに繋げばいいのか分からねぇ。
田中「くっ、もう駄目だ...おしまいだ」
神「絶望するな、田中よ...そもそも最初から正規ルートなんてものはないのだ」
田中「...?」
神「好きなレス(ルート)に、好きなように、自由にレスを繋げばいい。それがこのスレのコンセプトであり、醍醐味でもあるのだ。だから君、失敗を恐れるなかれ」
田中「!!!」
私...いや、俺は...神さんの言葉に、えも言えぬ感動を覚えた。
俺はどうやら勘違いをしていたようだ。
田中「フッ...なるほどな。そういう事だったのか...!」ニヤリ
俺の戦いはこれからもまだまだ続く...
俺達の戦いはこれからだ!! 【雑談】
そうだよ
考えてる最中に被っても別ルートとして投稿出来るし古いレスからやり直してもいい
だからアンカーは大事だよ >>60
〜広場〜
田中「あなたがガラム老師ですか?」
ガラム老師「ああ、そうじゃが...誰だ貴様は」 >>63
田中「僕を知らないんですか? 最近大人気の『騎士狩り』を知らないなんて……あんた本当に老師なんですか?」 >>59
「猫舌の私にこんなものが食えるか!」
そう言ってブラウンはカレー皿を肉球でぶっ飛ばした。
「タマネギ入ってるし!」
「なんてことすんだ!」
田中が怒った。
「俺の魂とも言うべきカレーに!」
「大体、約束が違うニャ!!」
ブラウンはブチ切れて声を荒らげた。
「1日3食、新鮮な魚を食べさせてくれる契約ニャ!!!」
「だから……!!」
「待って」
口応えしようとした田中を、ニアが遮った。
「これは……」
ニアはスプーンを持ち、カレーに入れられた魚肉を口に運んだ。
「ヤナギガレイ……しかも干物だわ!」
「へへ……わかるかい?」
田中は嬉しそうに言った。
「お近づき1食目だからな、奮発した。料亭で出される高級魚のヤナギガレイを手間暇かけて干物にし、旨味を最大限に引き出したものだ」
「そんな高級魚……」
ブラウンが胸の奥から怒りの声を上げた。
「なんでカレーなんかに入れちゃうかな!!!??」 >>64
ガラム老師はブチギレた。
老師は元来プライドが高いのだ。
ガラム老師「ぶっころすぞ!小童がぁ!!」
ガラム老師が襲いかかってきた! >>66
田中「お、落ち着けって、老師さん。私が悪かったって...」
田中は必死に老師を宥めた。 >>66
「上等だ! テメーは俺の手下になるんだ! 手下より弱いリーダーがいてたまるかよ! フンッ!」
田中は内に秘めたカレー力を全力で放出した。
身体をウコン色のオーラが包み、髪が逆立つ。
「あっ……あなたは……神なのか!?」ガラム老師は腰を抜かした。
「おうよ。俺様はカレーの神だ」そう言いながら田中は口から華麗剣を抜き出す。 >>68
そして田中は誇らしげな顔をしながら、華麗剣を空に向かって掲げた。自分を偉大な存在であると誇張する為に...
老師「ああ...それは神の愛刀!!ああ...神よ!私めは貴方様の忠僕となります...!なんなりとご用件を...!」
田中の陳腐な作戦がなんと成功した! >>69
「ククク。よしよし」
田中は満足そうにガラム老師を見つめた。
浅黒い肌の、肉のない、骨の浮き出したあばらがセクシーで思わず勃起してしまった。 >>58
クク・レジスタンスという反逆団を田中は尋ねた。
この世にカレーの自由を取り戻すため、徒党を組んでシチュー騎士王に反抗している集団だと高橋から聞いていた。
『ククレカレーって今もまだ売ってるのかなぁ』などと考えながら、アジトの扉を開くと、中はゴミでいっぱいだった。
正しく言えばゴミのごとく弱そうなメガネヒョロガリ男ばかりだったのだ。
「あぁ、騎士狩り様」
ヒョロガリ達は田中の姿を見るとワラワラと集まって来た。
「スゥプちゃんをお助けください」
「スゥプちゃん?」田中は初耳のその名前をオウム返しに口にした。
「スゥプちゃんはぼくらのアイドル、僕らの唯一の希望なんです」
「スゥプ・カリーニナちゃんは美少女の巫女です」
「彼女の強力な回復魔法があるから僕らは戦える」
「倒されても、倒されても、すぐに回復できるからこそ、戦えるんです!」
「彼女の力がなかったら僕らなんてただのゴミですから!」
「わかった、わかった」田中は言った。「で? そのスゥプちゃんを助けてくれって? どうしたの?」 >>65
田中「まあまあ落ち着いて。ちょっと待っててブラウン、どうどう」
田中はブラウンを黙らせると頭の中で神に呼び掛けた。
田中「神さんいる?」
神「なんじゃ?」
田中「神さんってさ、私に呼び掛けてるように、高橋にもそうやって声かけること出来るか?」
神「朝カレー前、いや朝飯前じゃ」
田中「じゃあ私と高橋が直接会話することも出来るのか?」
神「出来なくもないが…」
高橋「おう、呼んだか田中。高橋だ。いい女は見つかったか?」
田中「ああ、ここに二人いる。ブラウンちゃんとニアちゃんだ」
高橋「おお! すげーな楽しみだ!」
田中「でも仲間になるのに条件があってさ。ニアちゃんの方はなんとかなりそうなんだけど、ブラウンちゃんは新鮮な魚がないと仲間にならないって言うんだ」
高橋「ちょっとワガママな女だな。嫌いじゃないが」
田中「そういうことで、手始めに合流前にその辺の海潜って魚捕まえておいてくれないか?」
高橋「えー俺が? ブラウンちゃんって可愛いの?」
田中「…猫耳美少女だよ」
高橋「おう! 魚は任せろ!」
田中「じゃあまた後でー」
ガチャン。通話が切れた。
田中「これでよし」
神「神を電話代わりにするな!」 >>70
そして田中は老師を襲った。
その光景を目撃した王国の兵は咄嗟に田中を捕まえ、無事死刑に処した。
その後──、“騎士狩り”の名は速やかに剥奪され、以来“男色の狂人”として歴史に名と恥を残す事になった。めでたしめでたし。
THE・END >>72
〜数十分後〜
高橋「おう田中、持ってきたぜ」
高橋が大量の魚を持ってやってきた >>71
「スゥプちゃんは、祈祷部屋に籠ったっきり、ずっとお悩みのようで出てこないのです……」
ヒョロガリが指した部屋は、どことなくトイレっぽかった。
「……うーんん……、うぅーん……」
耳をすませると、か細い声がドアから漏れ聞こえてくる。
「ほら、あんなにもお悩みになって」
ヒョロガリ達は心配そうに言った。
田中は思わず言い返した。
「いや、スゥプちゃんって便秘なだけなんじゃない?」
「なんてことを! スゥプちゃんは僕らのアイドルですよ! アイドルはウンコなんてしないんです!」
ヒョロガリ達は一斉に田中に詰め寄った。 >>65
田中「カレーなんか……だと?」
ブラウン「にゃによ!?」
田中「カレー様に『なんか』は決してつけんな、この糞猫!!!!」
ブラウン「カレーなんか下賤の食べ物よ! カレーなんかなんかなんかなんか!!!!」
田中「猫に何がわかる! まさに猫に小判だな、ハッハッハ!!!!」
ブラウン「ころす!!!!!」
ニア「待って、猫ちゃん。私、これを食べたら何だか身体の調子が……」
ニアは見るからに元気になっていた。目には希望の色が浮かび、蒼かった唇にほんのり赤みが差している。
ニア「私は強大過ぎる魔力を授かったばかりに、自分の魔力に身体を侵されているのです」
田中「そうなのか」
ニア「カレーというものには薬膳のような効果もあると聞きます。私、このカレイ入りのカレーがあれば、元気になれるかもしれない」 >>75
「ムリっ!!」
機嫌の悪そうな大声とともに扉が元気よく開き、オレンジがかった髪の色のコスプレ巫女のような美少女が姿を現した。
ヒョロガリ達が心配そうに、しかし失礼のないように距離をとって駆け寄る。
「スゥプちゃん!」
「大丈夫!?」
「悩みが晴れないの?」
「もうっ! こうなったらみんなの力を貸してえっ!」
スゥプ・カリーニナはそう言うと両手を高く上げた。
「君達の元気をあたしの中にちょうだいぃっ!」
「いいよ!」
「使って!」
「セイヤッ! セイヤッ!」
口々に応援するヒョロガリ達の元気がスゥプちゃんの手の中に吸い取られて行くのがはっきりと見えた。
「もしかして……」
田中は思った。
「この人達がヒョロガリなのって……あの娘に吸い取られてるからなんじゃ……」 >>76
田中はニアの笑顔を美しいと思った。そして不思議な気持ちに襲われた。
まるで世界一美しい海水魚に恋をしてしまったような、そんな気持ちだ。
『決めた。俺はこのひとを守る』
自分の作ったカレイ入りのカレーをすごく美味しそうに食べてくれるニアを見ながら、思った。
『鱗が生えてたって、肌がヌルヌルしてたって、そんなの関係ない! だって恋は理屈じゃないから! 魚人と人間の恋があったっていい!』
そして早速5時間後にふるまうカレーの構想を練りはじめた。
『よし、最高級の松阪牛のカレーを食べさせてあげよう!』
田中はまだ自分の間違いに気づいていなかった。
ニアが5時間毎に摂取しなければ死んでしまうものはカレーのほうではなく、魚のカレイであることに。
『ヤナギガレイももちろん旨いが、カレーにはやっぱり牛肉だ!』 >>75
便秘の悪化により帰らぬ人となってしまった少女とは、コーンウォール州トゥルーロ出身のエミリー・ティッタリントンさん。彼女がこの世を去ったのは2013年2月のことだが、今年になって死因審問(死因が不自然な場合に行われる審問手続き)が開かれ、エミリーさんの直接の死因とされる心臓麻痺が、実は便秘に起因するものであることが確認されたのだ。
エミリーさんは、幼少期より慢性的な便秘症に悩まされてきた。一口に慢性的と言っても、彼女の場合は数週間に1度しか便通がないという極めて深刻なもので、死亡時は実に8週間も排便していない状態だったという。結果、大腸をはじめとする臓器がことごとく膨張し、胸部を圧迫したことにより心臓麻痺が引き起こされたというわけだ。
では、彼女を死に至らしめた便秘の原因は何だったのか? 死因審問に出席した病理医は、エミリーさんが恒常的に「便意の我慢(stool withholding)」に及んでいたことを指摘、その背景には自閉症の影響から「トイレに行くのが怖い」という思いがあったのではないかと証言している。また、エミリーさんが検査を拒否するため、かかりつけの医師は便秘薬を処方するしかなかったこと、さらに家族もホメオパシー療法や霊気療法などに頼ろうとしていたことが判明している。
エミリーさんが亡くなった2013年2月8日、救急隊は彼女の自宅に2度駆けつけている。1度目、エミリーさんは顔色が悪いながらも意識があり、病院に行くことを拒否。そして2度目に救急隊員が到着した時(早朝4時ごろ)、すでに彼女はトイレで倒れたまま動かなくなっており、ロイヤル・コーンウォール病院に搬送されたものの死亡が確認された(享年16)。救急隊員リー・テイラー氏は、「この時はじめてエミリーさんの腹部がひどく膨らんでいることに気づき、とてもショックを受けました」と証言している。
どうやらエミリーさんの悲劇的な結末は、適切なタイミングで適切な治療が施されなかったことも一因と言えそうだ。ちなみに、「キング・オブ・ロックンロール」ことエルヴィス・プレスリーの死因も、エミリーさん同様、便秘に起因する心臓麻痺だった可能性が指摘されているらしい。便秘を放置することのリスクは、あまりにも大きい。辛い時には、すぐに医師の診察を仰いだほうが賢明だろう。 >>78
田中は高橋と合流し、ニアとブラウンを連れて新しい仲間を探して旅した。
高橋は『二人の女性』を見て大層落胆していたが、持参した魚を大喜びで食べるブラウンの姿を見ると、猫好きの血が騒いだらしくご機嫌になった。
高橋「ブラちゃんかわええな(猫として)」
田中「俺はニアが好きになった」
高橋「ハァ!? 気が知れん。あんなヌルヌルしたののどこがいいんだ?」
田中「わかってくれなくていい。とにかく、俺はニアを救うんだ、カレーでな!」 >>80
河原に手頃なテーブルになりそうな岩を見つけ、四人は食事をした。
田中はカレー力を使い、カレー術をもって松阪牛のビーフカレーを瞬時に作り、ふるまった。
田中「さぁ、ニア。薬膳にもなるカレーだよ。食べてくれ」
高橋「うまそー! 味噌汁くれ!」
ニア「これは……。カレイが入ってない……?」
ブラウン「ニャンてこと!! ニアは5時間毎にカレイを食べないと死んでしまうのニャよ!!!?」 【主な登場人物】
1話
・鶏……庭に二羽いる
2話
(共通)
・田中 彼絵……主人公。カレーを愛し、カレーを尊敬し、毎日3食カレーを食べる男。
インド人にナンで撲殺され、異世界に飛ばされる。
神の加護を受け、カレー力と神の華麗剣を手に、シチューに支配されたこの世を変えようとしている。
・神……色々と便利なじいさん
・シチュー騎士王……ラスボス
・シチュー四天王……ビーフ、クリーム、ボル、クラムの四人。田中よりも圧倒的に強く、しかもその下にも強力な部下がいるらしい
・林 雷子……シチュー騎士ただ一人の女性
・高橋きょうふ郎……赤いふんどしにおかっぱ頭の怪力男。田中に協力する。好物はカレー……ではなく味噌汁。 2話(分岐1)
・ブラウン……猫獣人の女の子。毎日3食新鮮な魚を食べさせることを条件に田中の仲間になった。
・ニア・エメラルダ……魚人の女性。長い黒髪に緑色のヌルヌルした鱗の生えた皮膚をしている。
自身の強大な魔力に冒され、5時間毎に鰈を摂取しないと死んでしまう病に罹っている。
2話(分岐2)
・スゥプ・カリーニナ……美少女の巫女。便秘がち。
・ヒョロガリ達……シチュー騎士王を倒すべく徒党を組んでいる。
ゴミクズレベルの戦闘力だが、スゥプの回復呪文を受けて何度でも生き返る。
スゥプをアイドルとして崇め奉っている。 2話(分岐3※完結)
・ガラム・マサラ老師……カレーを愛するあまりに田中に敗北した
★他にも忘れてる登場人物があったら補足願います >>77
突然、アジトの扉が外から蹴破られた。
入って来た男はたった1人だった。ゴワゴワした長髪を後ろでくくった目つきの悪い男が、バカにするような声で言った。
「ここかい、ふざけた反逆者どものアジトってのは」
「あっ」
「あっ!」
「お前は……!」
ヒョロガリ達が一斉に声を上げた。
「ボル六!」
「そうよ、さすがによく知ってんな」
ボル六と呼ばれた男はそう言いながら両手を掲げた。
「シチュー四天王ボル・7様の忠実な部下、『皆殺しのボル六』とは俺のことよ。じゃ、死にやがれ」
ボル六の両手から強大な氷魔法が放たれる。
2秒でヒョロガリ達は1人残らず死んでしまった。
スゥプちゃんはトイレに籠っていた。
田中は部屋の隅でそれを見ながら呆気にとられている。 >>85
「女がいる筈だ」
ボル六はそう呟きながら、部屋の奥へ進んだ。
「そいつを殺せとの命令なんだ。ヒョロガリどもはどうでもいい」
途中で部屋の隅に田中がいるのに気づいたが、ボル六は言った。
「お前もどうでもいい」
部屋の奥に扉がある。
どうやら標的の巫女はその向こうだ。
扉を開けるまでもなく、そこへ氷の矢を撃ち込もうとボル六がした時、扉の向こうから大声が谺した。
「あー、もー! 死んでんじゃねーよ!」
すると死んでいたヒョロガリ達が元気よく立ち上がり、その目に闘志が滾った。
「ハァ!?」
驚くボル六をワラワラとヒョロガリが取り囲み、襲いかかる。
ボル六はそれを氷魔法でまたあっという間に全滅させる。
「立てや!」
スゥプちゃんの号令でヒョロガリ達は三度立ち上がると、手に手に武器を持った。
さらに包囲を狭くするヒョロガリ達。ボル六はまた一瞬で全滅させたが、マジックポイントがもう残り少ない。
「出たーー!!」
トイレの中からスッキリしたような歓喜の声が響くと、ヒョロガリ達も物凄く嬉しそうな表情で立ち上がり、ボル六を袋叩きにした。 >>86
その様子を隣の家の屋根の上から見ていたボル五13(ボルゴ サーティーン)が呟いた。
「なんだ……あれは……」
そして奥のトイレの扉が開く気配を察し、銃を構える。
「巫女が出て来たら1発で仕留める」 トイレの扉が開き、ご機嫌のスゥプちゃんが出て来た。
「みんなぁ〜、殺ったねぇ〜♪」
「スゥプちゃん!」
「僕らまた勝ったよ!」
「ところで出たって何が出たの?」
「みんなにヨシヨシしてあげよう」
スゥプちゃんがニコニコとみんなの頭を撫でて回っていると、窓の外で銃声が響いた。
スゥプちゃんの胸に血飛沫の花が開く。
スゥプちゃんは何も声を出せずに口から血反吐を吐き、床に倒れた。 >>81
「うぅっ……」
ニアが苦しみはじめた。
「ニア!」
田中はようやく気づいた。
「そうか……。カレーじゃなくて、カレイだったのか、魚の! 高橋! お前が獲って来てくれた魚の中にカレイはないか!?」
高橋は答えた。
「……ねーな」
「あんたなんかにニアを紹介したあたしがバカだった!」
ブラウンが泣きながら喚いた。
「ニアにこんな仕打ちするニャんて思わなかった! あたしの大好きな友達に!」 >>90
そこへ>>88で死んだスゥプちゃんが転生して来た。
スゥプちゃん「あら? お苦しみ中?」 >>91
田中「え、誰よ?」
高橋「ククク...どうやら彼女は“別のルート”の人物の様だ。世界線移動ってやつか」
田中「??」 >>92
しかし、スゥプちゃんは転生のショックで記憶が混乱していた。
スゥプちゃん「だから別キャラ化しても許してね(ウインク)」
田中「まあいいや…スゥプちゃんとやら、なんか助けにきてくれたのか?」
スゥプちゃん「えーっと、えーっと…分かんないっ」
田中「…がっくり」
ブラウン「落ち込んでないで早くするニャ! ニアがヤナギガレイカレーを食べてから五時間経っちゃうニャ!」
田中「ヤナギガレイ…そうか、65で作ったカレーがは効いていたのか」
田中はおもむろに立ち上がると、ヤナギガレイカレーを持ってきた。
ニア「えっ?」
田中「二日目用に少し残しておいた分だ。これを食べるといい」
ヤナギガレイを食べたニアは、たちまち回復した。
ニア「ありがとう、田中さん…」
ニアの田中への好感度がアップした!
スゥプちゃん「私のおかげね! ふふふ」
高橋「何もしてなくね?」 >>93
スゥプちゃん「ところでそういうことならカレイをカレーに変換すればいいじゃない。そんな簡単なことも出来ないの?」
田中「ど、どういうことだ?」
スゥプちゃん「そのブダイみたいな顔した気持ち悪い女にグリーンカレー神を憑依させてカレイをカレーにするのよ。わかんないかなぁっ?」
田中「そんなイライラされたって……」
スゥプちゃん「仕方ない。あたしがやってあげるわ」
そう言うと何やら呪文を唱えはじめた。
「神よ……八百万の神よ。私に力を与えたまえ。カレイ……カレイ、カレー……カレー。グリーン……グリーン。青空には……。カレイ! カレー! カレイカレー! ぎゅううううん! カレーーッ!」
ニア「はうぅっ!?」
スゥプちゃん「はい。これでそのブサイク魚女はこれからは5時間に一度カレーを食べれば生き永らえるように設定を変更されたわ」
田中「本当かい!?」
泣いて喜ぶ田中にスゥプちゃんは掌を差し出した。
「お代は78万2千G」 >>93
スゥプちゃん「ところで別キャラって何よ?
あたしは巫女で美少女でアイドル気質ってとこだけブレなきゃあたしなんだから好きにしてよね!」 >>94
田中「つ……ツケといてくれ」
スゥプ「しょうがないなぁ。3日以内に必ず払ってよね。1日遅れるたびに一つ10万Gの有難い壺、買わせるからね」
田中「わ、わかった……(どうしよう)」
スゥプちゃん「ところでそこの臭男くん」
高橋「く、臭男!?」
スゥプちゃん「何よ。ビヂグソ臭いから臭男くんでしょ?」
高橋「くっ……な、何の用でしょうか」
スゥプちゃん「喉が乾いたの。アロエジュース買ってきて」
高橋「いっ……!」
スゥプちゃん「何よ。変な髪型に汚ならしい半裸の臭男のくせに口答えでもする気?」
高橋「……いいっ! も、もっと罵ってぇぇぇッ!」
高橋はマゾっ気に目覚めた。 >>96
「はい」
と言って、田中はスゥプちゃんの前に松阪牛のカレーを置いた。
「お腹空いてるでしょ?」
スゥプちゃんは皿を一瞥すると、言った。
「スープカレーがいい」
「ごめんね。スープカレーはレパートリーにないんだ。この固さこそカレーだと思ってるからね」
「こんなドロドロしたの食べたら便秘になっちゃう。もっと女の子の身体に気を遣ってよね」
田中は大人の微笑みで対応した。
「まぁ、食べたくなったら食べなよ。ここに置いとくから」
田中が行ってしまっても、スゥプちゃんはカレー皿に手をつけなかった。
しかし臭男がアロエジュースを買って来るまで暇だったので、また確かにお腹が空いてはいたので、おもむろにスプーンを手に取った。
そして面倒臭そうにカレーライスを口に運び、静かに呟いた。
「……おいしい」 >>28
シチュー四天王のリーダー、ビーフ・シチュー伯爵は苦しんでいた。
「うう……またあのビーフシチューをかけた白米が食したい」
しかし彼のプライドがそれを許さないのだ。
「何故だ……! 何故、高貴なる我がビーフシチューが、ライスなどという庶民の食べ物以下の鳥のエサに適合するのだ!?」
しかし脳裏に、舌の上に、あの深遠なる美味が甦る。
「まるで貴族の令嬢と乞食の結婚だ! しかし……しかし!」
ビーフは机の上の書類をぶちまけると、苛々した口調で呟いた。
「ああ……。未知なる美味の尊さよ。私はそなたを求める」 >>97
高橋は従順にアロエジュースを買って戻ると、カレーをおかわりした。
一皿目同様、味噌汁を大量にぶっかけ、スプーンでぐちゃぐちゃにかき混ぜ、もはやカレーとは呼べなくなったそれを口に運ぶ。
「田中の作るカレーは絶品だな!」
明るくそう言う高橋に、田中は殺意を押し殺した大人の微笑みで答えた。
「だろう?」
アロエジュースをちびちび飲んでいたスゥプちゃんがそれを見て、言った。
「あーっ。そういう食べ方があったんだ。あたしもそれ、したい」
膨れ上がる殺意を抑えながら、田中は言った。
「じゃ、作って来るから待ってて」
木陰の茂みに隠れるように、ズボンもパンツも下ろして田中はしゃがみ込んだ。
この世界に転生してから田中はカレー人間になっていた。
肛門からビーフカレーでもバターチキンカレーでも何でも作り出せる。
実は腹の調子が悪い時にはスープカレーだって出すことが出来た。 >>99
田中はひり出したカレーに予めガラムマサラで煮込んであったタマネギと牛肉を合わせると、ほかほかの白飯にかけた。
「ほらよ」
出来立ての松阪牛カレーをスゥプちゃんに差し出す。
「臭男、スープ、スープちょうだい」
スゥプちゃんに急かされ、まだ食べている最中だった高橋は、仕方なさそうな笑顔で立ち上がった。
そして木陰の茂みに隠れるようにしゃがみ込み、ふんどしを脱ぐと、汁椀の中へ少量の味噌をひり出した。
カレーしか出せない田中と違い、高橋の味噌は具入りである。うず巻き麩とわかめしか出すことは出来ないが。
そこへ前のホースから熱いだし汁を注ぐ。ホースのたもとにある毛を揺すると、そこから緑色のネギがパラパラと降り注いだ。
「ほらよ。インスタントですまねぇが、オイラ特製のインスタント味噌汁だぜ」
スゥプちゃんはそれをカレーにぶっかけ、スプーンでぐちゃぐちゃにかき混ぜてから口に運ぶと、目を剥いた。
「うんまーーっ!!」